壊れたスピアヘッド号

枯れた花が再び咲いたわね。また会えてよかった。元気そうで何よりよ

浮いてるあなたを見つけたの。正直死体だと思ったんだけど、カリーン船長は自ら飛び込んで、あなたを引き上げたのよ

この船の船長よ。今は岸で仕事のために人を探してる

命を救われたのよ、船長に礼を尽くすべきよ

アリの巣は忙しく… しっかりとしている… 我が船長と同じく。この船で働けることを名誉に思っている

カリーン船長の船、〈スピアヘッド号〉の上よ

カリーン船長へ忠誠を誓い続けた、数少ない船員の一人よ。他は… ああ、野蛮な裏切り者達のことは言わない方がいいわね

私達、元気になったわよね？

海から引き上げられた人よね！ イリアック湾で浮いてるあなたを見つけたのはカリーン船長よ

意識が戻ったら、彼女があなたに会いたいって。このまま出て行きたいなら止めないけど

彼女は船員を募集するために、ストロス・エムカイにいる。船を動かすだけなら今の船員で十分なんだけどね

もし手を貸したいなら、甲板長のギルジアと話して。彼は甲板にいるわ

行きましょう。この辺にはもう何もないでしょ？

どこへ行きたい？

彼女はストロス・エムカイに戻って、新しい船員を集めているはずだ。行きたいなら連れていくぞ

船長と前の船員の間で、大きな問題が起こったんだ

ツマ・シャアは全てを知ってる。もし詳しく知りたいなら、下甲板の彼女のところへ行け

この島にはうんざりよ、カリーン。ベトニクの人々に会いたい

仕方ないでしょう、ランブール。船員なしでどうやって戻るの？

船長に話して。あの人は話すのが好きだから

必要なのは狡猾なレリサ、ジャカーン、ネラモの3人。全員、もしくは誰か一人でもいいわ

彼は盗賊だけど、ここでは適役よ。私が計画した盗みでは、良い仕事ができたはず

問題は、彼がボーセクから盗んだってこと。誰もボーセクからは盗まない。彼は、ボーセクの宮殿の地下にある〈墓場〉に放り込まれたの

ネラモはドゥエマーへの執着を気にしなければ、アルトマーにしては素敵な人物ね

大事なのは、彼がドゥエマーの遺跡で見つけてくる遺物がたまに役に立つってこと。盗みに使える道具を持っているかも知れない

彼女は旧友で、メイデンズブレス号の船長よ。変装の達人でもあるわ。それが役立つ

シードレイクは偽の灯台を使って、彼女の船をセインツポートの近くにおびき寄せたの。彼女を助ければ、手を貸してくれるわ

忌々しいボーセク、自分をボーセク首長と呼んでるの。何年も前から宮殿を支配している。前の支配者を殺して奪い取ったのよ

ヘレイン船長が戦ったけど、彼女はボーセクより厄介よ。彼女のシードレイクは、ここの南にあるセインツポートを支配してる。この海で最大の人殺し集団よ

ボーセクとヘレインはお互いを容認してる。どちらもまだ戦争を起こす気はないわ

叫ぶ人魚はその道を上がったところにある。いつもおいしいラム酒を出すの。財布をしっかり握っておきなさい。さもないとその日の暮れには物乞いになってるわよ

ボーセクの殺し屋、ブラッディフィストね。一人と戦えば、全員と戦うことになる。「首を槍に刺して晒さないで！」って言い終える前に、ボーセクはもうあなたの頭を槍で突き刺してるわ

それから、セインツポートに入ればシードレイクにやられるわね

脱走した裏切り者よ。ブレトンのガレオン船からは大金を得られる。実は、ファハラジャード王からやめるように命令があったの。今や私達もダガーフォール・カバナントの一員だから

もちろん、忠実なレッドガードとして従ったわ

レッドガードの支配者、ダガーフォール・カバナントで他の王と対等の権利を持つ王よ

ファハラジャード王は私達に、同盟国ではなく敵船を襲わせていた。賢い考えよね

〈反対した〉が〈私達を殺そうとした〉という意味ならそうね。ひどい暴動だった

ランブールと私、他の何人かで船から奴らを追い出したわ。でも噂が広まった。ここではブレトンを襲おうとしない船長と、誰も航海したがらない

気の毒なジャカーン！ 彼をひどい目に合わせてるなんて。彼は王子様よ！ あの人は〈墓場〉に横たわったりしない！

宮殿の下にあって放り込まれた人が死ぬからよ。ジャカーンが衛兵は残酷で他の囚人はもっと悪いって言ってた

罠、衛兵、他の囚人が邪魔するわ。ジャカーンが罠だらけだって。そこにいるジャカーン以外の奴らはみんな危険な人殺しなの。誰も抜け出せた者はいない。ああ、可哀そうなジャカーン

ええ、ウェストリーから来たの。どれだけ彼と旅をしたいか。輝きと美しさに満ちた場所だと聞いたわ

何が聞きたいの？ 私の真実の愛は暗い穴に死ぬまで放り込まれたの。もしその罠を抜けられたら彼を追って入るわ。服はいつでも新しいのを買えるし

おい。あんた衛兵じゃないな。なら助けてくれよ！

よし、いいぞ！ ここから出してくれれば、手を貸そう。才能溢れる男だと分かってもらえるはずだ！

クリスタルが鍵なんだ。扉自体は簡単に開く。もし私が… やあ！

何か奪おうなんて思ってないよな。金目のものなんてないし、お前だって黒焦げにはなりたくないだろう

いい機会だと思うが、残念ながらここでまず仕事を終わらせなければならない。ビスザークに入る方法を探さなければ！

あら。全く予想外の人物ね

話しましょうか

で、どうしてこんな掃き溜めに来たの？

あなたにこっそり近付いたこと？ 簡単なことよ。ハウラーが注目を集めて、私が忍び寄るの

他に彼女の船室を掃除する理由がある？ 彼女が戻ってくるまでに、完璧にしておきたいの

この暴動は一時的なものに過ぎない。そう確信してる。すぐに航海が始まるわ

ええ！ 怖ろしかったわ。カリーン船長が船員に、ブレトンのガレオン船を襲うのをやめるって言ったの。そのせいよ

船員はおかしくなった。船を乗っ取ろうとしたの！

カリーンが、ランブールとツマ・シャアと一緒にね。あと、マスター・カサンも

みんな凄かった！ 速くて強くて。最後にカリーンは、裏切り者に船から降りるように命じたの、ざまあ見ろよ！

スピアヘッド号は最速のガレオン船よ！ マスター・カサンが引退して、カリーン船長に引き継がせた。海の知識を全て彼女に教えたの

新しい船員を見つけたら、すぐに海に出るわ

彼女はすごいの！ 賢く、勇ましくて、真の戦士よ。剣を振るって育ったレッドガードの中でも、剣の扱いが本当に上手なの。彼女みたいな人、他にはいない

ああ、恥ずかしい話よ。笑えるほどにね！

昔はウェイレストの港に住み、スリばかりして暮らしていたの。そんな時、お金がたんまり詰まったかばんをベルトから下げて、カリーンが通りすがった

盗んだのよ！ 彼女は道の途中でようやく気付いたの。けど、私を追ってきた。速かったわ！

捕まった時、もう死んだと思った。けど、彼女は仕事をくれた。私を気に入ってね

財布を取る腕を褒められて、見習いにならないかって誘われたの

航海して、酒を飲み、戦って、宝を見つけて。最高だわ。カリーン船長は最高の師匠よ

マスター・カサンはただの船乗りだ。ただいろいろな呼び名がある。五爪のカサン、海の戦慄という奴もいる

だが、皆子供向けの話だ。我々はもっと危険なことをしてきた

彼女をデューンリッパーの娘と呼ぶ奴もいる。フォアベアーの魔女とも呼ばれてる。彼女の忠実な船員の俺達は、カリーン船長と呼んでいる

彼女は船の達人だ。だがカサンは今、彼女が誰に忠誠を誓っているのか分からない

今、センチネルにはフォアベアーの王がいる。ファハラジャード。彼はこの〈ダガーフォール・カバナント〉でブレトンやオークと手を組んだ

カサンは、弟子がファハラジャードを称え過ぎていると思っている。過剰だ。真の海賊はそんな忠誠など持っていない

カサンはカリーンにたくさん教えた。自立した、強くて誇り高い女だがな。カサンは、道を切り開く手助けをするのが嬉しい

彼女は立派な後継者だ。かつてカサンの物だった全て、今は彼女の物だ