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書籍

オーガの美について

エルフの美しさを語る者は多かろう
人間の姿形の素晴らしさを歌う者はさらに多かろう
だがオーガのすべての美点を歌った歌や
それを示す徴候は、一体どこにあろう?

うう。母さんの言うとおりかも知れない。詩はくだらない。詩は大邸宅に住んでいて、何もやることがなくて、ローストチキンを床に置いて「槍で突き刺せ」と言っても自分達の夕食を狩ることすらできそうにないハイエルフのものだ。

美しいオーガ? 何を考えてたんだ? 奴らの動きはゆっくりしていて、威厳があって、堂々としているかも知れない。だが臭いはひどいし厄介な連中だぞ。

母さんが言うように「感心させたいなら、オーガの1人も殺してご覧なさい。詩の中でそれに永遠の命を与えるんじゃなくてね」だな。

じゃあ、母さんの好みに従うか。オーガを1人殺しに行くぞ。

そしてそれを果たしたら、それを題材に詩を書いてもいいな:

勇敢なるエルフは力強く立ち上がり
こん棒と革紐に立ち向かへり
悪臭放つ肉体を打ちのめし
巨人が大いなる死を迎えるまで相討てり

いや、まだしっくりこないな

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