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書籍

人間とエルフ

ヘンナベア著

座りたまえ、親愛なる読者よ。
賢明なるヘンナベアの言葉にとくと耳を傾けよ。
これから人間とエルフについて話して聞かせよう。
聞けば分かるとおり、公正な話ばかりだ。

初めにダンマーについて話そう。
古く、きわめてユニークな文化の担い手。
暗色の肌をした華奢なエルフ。
彼らの崇める生ける神々の聖なる神秘。

次はアルトマーについて話して聞かせよう。
至高の階層の高貴なる眷属。
その冷ややかな物言いは反感を買うが、
彼らを悪しざまに言えば行方知れずになる。

レッドガードは高貴なる流浪の民。
しばしば絹の衣を身にまとい、
万一に備えて切っ先鋭い刃物を身に帯びる。
俊敏で腕が立つ彼らを相手に、他の種族は勝ち目がない。

ボズマーは好んで森に身を潜める。
葉から葉へと、鳥のように滑空する。
ボズマーが嘘をつけばすぐに分かる。
応えがあると、唇が動くからだ。

筋骨たくましいオーク。何かとそしられる、緑の肌を持つ人々。
気が短く、いたって穏やかとは言い難い。
ただし荒々しさの下に、
肉料理に目がない一面を探り当てられる。

カジート。大柄で賢く、気高い猫族。
言葉遊びと死闘に秀でる。
盗賊海賊の類といえば確かにそうだが、
毛皮を身にまとう彼らはその比ではない。

だんだん飽きてきたようだな。
だが、ノルドの話なら聞きたいのでは?
無視することのできない人々。
冬に斧と剣で鍛えられし人々。

トカゲの姿をしたアルゴニアン。
彼らの棲みかは沼地にある。
彼らに訊ねるならば、同じことを2度訊ねよ。
彼らの考えは我々の理解を越える

最後はうるわしいブレトンの話で締めくくろう。
何を隠そうこの私もブレトンだ。
苦難に育まれ、なお強健な我々は、
やがて地に満ちるだろう。

さて、親愛なる読者よ。
諸君がこの詩を吟唱するときは、
必ずヘンナベアの作だと明示しなければならない。
さもなくば、彼がやってくるだろう! 心するがいい!

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