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書籍

虚無のポータル

アークスザンドのキーストーンの捜索中、他の者たちが消えて久しい。レディ・ビレインと灰の王は蔵書庫に入るために必要としている。だが、この力についてもっと多くを知る必要がある。この遺跡の人気のない静けさは、研究を行うには完璧な環境だ。心を持たないコンストラクトと、力の穴の間を一瞬にして飛んでいく奇妙な、ゆがんだ影以外に邪魔をするものもない。レディ・ビレインはこの虚無のポータルを使えるようだ。きっと私は自力で秘密を掴むことができる。

* * *
レディ・ビレインが闇の遺物に関する秘密を守っていたにもかかわらず、私は突破口を切り開いた。遺跡に集中している力を調査していたら、闇の内部から生じたと思われる、小さな欠片を発見したのだ。

それぞれの欠片には重さがあり、まるで力が外側にあるものを内部に向けて引っ張っているようだった。集中したら、周囲の力の穴にも同じ引力を感じられるだろう。欠片はそれぞれ、まさしく出て来た力に向かって戻ろうとしている。これを持って近づいたらどうなるだろう?

* * *
新たな発見だ! 欠片を持って力の穴に近づいたら、謎が明らかになってきた。引力は近づくにつれて強くなった。突然、滑ったとしか言いようのない感覚がした。まるで滑って転んだかのようだった。それも下ではなく、横に。辺りを見回すと、どこか新しい場所に来ていることに気づいた。私は欠片と共に、力を通じてこの新しい場所に引っ張られてきたのだ。

力を利用することで、この遺跡の長く閉じられていた扉が私に向かって開いた。結局のところ、蔵書庫に入るのにアークスザンドのキーストーンは必要ないのかもしれない。少なくとも建物に入るためには。レディ・ビレインのことだ、キーストーンには、彼女がまだ灰の王に明かしていない別の機能があるに違いない。

ペンターチ・シーヴェルネス

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