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書籍

ヴァラムールのメモ その3

7日、蒔種の月、第二紀、292年

アランドラは、今朝姿を消した。最近の彼は夜になると熱弁を振るう傾向があった。きっとワインの飲み過ぎだろう。だが、彼に酒を惜しんだりしていない。密林の野生動物たちは明らかにどんどん機嫌が悪くなっていて、建築業者が攻撃を受けている。アランドラの無事を祈っている。

7日、恵雨の月

アランドラが消えた。建築業者も、週ごとに行方不明者が増えていく。進行も遅れてきている。働ける召喚士は私しか残っていない。あきらめる気はない。姿を消した者たちのために、この仕事を完成させる。

8日、栽培の月

私以外全員消えてしまった。頭がおかしくなってくる。今日の夕方、間違いなく蔓の間にアランドラの姿を見た。本当に彼なのかと話しかけたが、彼は気づかなかった。最初に建築したルートサンダーの中にある、下の部屋に下がっていったのだと思った。調べに行かせる者はいない。誰も残っていない。自分で調べなくては。

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