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書籍

連続した真実 第3巻

「巻かれ続けるメインスプリング」の第四トゥールビヨン、デルドライズ・モーヴァインの説話からの抜粋

私は言葉で歯車を巻く。

「永遠に巻かれるメインスプリング」の第三の真実はデイドラの真実である。「始まりの燃焼」以前の日々、チャイマーの民は偽りのデイドラ公、網の紡ぎ手、陰謀のデイドラ公、夜明けと黄昏の女王にひざまずいていた。私は彼らの名を使わない。というのも、「名」はある者を他の者と分かつからだ。お前は彼らをよく知っているだろう、トリビュナルの子よ。偽りの証言をして、愚かなことを鼻にかける時、お前は彼らの名においてそうするのだから。彼らの言葉は心を蝕み、弱くする。彼らの脅迫は留め具を緩め、封印を破る。彼らは歯車に反し、名のない意志の反対に回る。その性質は無である、パドメイの偽りのしもべだ。デイドラの中でも、秩序の灰のデイドラ公のみが自身の性質を知っていた、彼はそれを知り、頭がおかしくなった

分かるだろうか。デイドラ達は知恵と秩序を恐れるのだ。そのため、彼らは何よりもクロックワーク神を恐れる。他の者が16の数の付いた暗き王冠を見る時、ソーサ・シルには影しか映らない。デイドラ達は世界が己に話す嘘である。主のパドメイのように、彼らもまた「無」なのである。そして最後のタムリエル、アヌヴァナシで、「無」は支配できない。「オブリビオン」と呼ばれる彼らの黒き山は、全ての嘘が焼かれ、短気な多数が鉱滓に変わる「忘却数の溶鉱炉」に沈む。

お前の問いが聞こえる。「デイドラ達が"無"であるとして、彼らはどうして私達の敷居に潜めるのか? そもそも彼らはどのようにして潜んでいるのか?」。言葉は順番に聞くのだ、トリビュナルの子よ! 不器用に築かれた前のニルンには、エトアダの歯車が「無」の巣食える隔たりと裂け目を残した。不完全さは、ロルカーンの大いなる嘘と砕かれた存在の利己心から生まれた。輝かしい後のニルンのアヌの収束で、すべての隔たりは閉ざされる。すべての裂け目は結合される。機械のきしる音、揺れる音はささやき声に退化し、エトアダの歯車の愚行より生まれた過度の混沌は、収縮し餓死する。

私は言葉で歯車を巻く。

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