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書籍

嵐とひまわり

ニヴィエンヌ・トネール著
実話を基にした物語

レディ・マーラがナヴィール城の馬上槍試合の会場に微笑みかけた。二人の騎士、好敵手、よく似た心の持ち主の運命的な戦いに、これ以上ふさわしい日はなかった。

船大工を代表する、金髪のサンフラワー卿は、ガレンの長女、憂鬱なるレディ・テンペストと対峙した。どちらも、相手の家名に憎悪を抱くよう育てられてきたのだ。槍は互いに向けて勢いよく繰りだされた。乱戦の中、剣は交差し火花が散った。だが兜が外れた時、両者の間に沈黙が下りた。そこに生まれた穏やかな驚愕と好奇心は、見物人ならば煮えたぎる敵意と見誤っただろう。

二人は短く言葉を交わし、それから弱々しくそれぞれの地所に帰った。最大の負傷は、打ち砕かれた心だった。トーナメントの勝者となったのはレディ・テンペストだったが、儚き台風にふさわしく、先に威勢を弱めたのは彼女だった。

***

サンフラワー卿はレディ・テンペストの想いを震える両手で抱えた。彼女は多大な労力を費やし、手紙が彼の元へ届くよう取り計らった。エルダータイド・ドルイドへ秘密裡に諸島の反対側へ届けるよう依頼したのである。今、彼はレディ・テンペストの破滅になりえた。この女はトーナメントに勝利して、彼の家を侮辱したのだ。

だが、レディ・テンペストの言葉は夏の嵐のように届いた。手紙はまるでサンフラワー卿の心臓のうちに響くこだまを書き写したかのようだった。剣が交わされた時、彼女もずっとこのまま、二人が島を隔てることなく、すぐそばに居られるよう望んだのである。レディ・テンペストの想いに対して無感動を装うことは、彼にとって最大の苦痛だった。

家族の敵意は今や、この巨大な情熱に比べれば些細なものに感じられた。なんと勇敢な女性だろう! ドルイドに助けを頼むとは、なんと賢いのだろう。彼は返事の手紙にありのままに自分の愛を記し、「あなたの破滅」と署名した。彼女が微笑んでくれることを願って。

季節がいくつも巡り、潮が満ちては引く間も、二人は手紙を書き続けた。エルダータイドはシストレスを越えて彼らの秘密の手紙を運んだ。言葉を通して、二人は互いの魂を隅々まで探った。だが時を経るにつれ、言葉だけでは足りなくなった。

今度、先に折れたのはサンフラワーの方だった。

次にナヴィール城で会う時、テンペストはトーナメントの終わりに彼と結婚してくれるだろうか?

感動の波に包まれたレディ・テンペストは承諾した。だが、誰が結婚させてくれるのか、どこで結婚するのか?

ここで、サンフラワー卿はドルイドに助けを求めた。

だが今回、ドルイドたちは見返りを求めた。

***

彼らの結婚式とグランドメレーの夜、レディ・テンペストとサンフラワー卿は夕闇に紛れて会った。一緒にいられるのはごくわずかな間だけであることをどちらも知っていた。

サンフラワー卿は彼女を腕に抱いた。長い間待ち望んでいたのだ。サンフラワー卿は恋人に願いへ同意してくれるかどうか尋ねるような、愚かなことはしなかった。

ガレンの島を去れ、とドルイドたちは言った。お前たちが結婚し、両家が一つになったら、ドルイドでない者は二度とこの島に足を踏み入れるな。

愛のためなら大きすぎる代償などない、と強がることもできた。だが二人は、自分たちの家が決してそれを許さないことを知っていた。結び合わせるくらいなら、家族は二人の死を選ぶだろう。ましてやエルダータイドの求めるものを与えるなどもってのほかだった。

「ガレンが私だけのものであったなら、喜んで譲り渡しましょう」とレディ・テンペストは言った。まるで彼の考えを読むかのように。「ただ――」

「臣下たちを見捨てることはできない」とサンフラワー卿は彼女の心を読み、言った。

サンフラワー卿は彼女の目を見つめた。

「結婚する場所は気にしない。結婚などしなくてもいい。ただ一緒にさえいられれば」と彼は言った。「どんな名前でも、どんな旗の下でも、結婚しようがしまいが、私は君のものだ。トーナメントが終わったら、人目を盗んで抜け出し、私の父の船を奪おう。祝祭も、秘密の結婚式も忘れよう。シストレスが私たちを結び合わせてくれないのなら、そうしてくれる国を探そう」

そうして彼らは次の日に会う約束をして別れた。暗闇の中にエルダータイドの耳があることにも、復讐の罠が彼らの周りに仕掛けられつつあることにも気づかずに。

***

サンフラワー卿は彼の婚約者、正当なるチャンピオン、強敵テンペストと対峙した。これはすべて見世物だ、と彼は自分に言い聞かせた。今夜、彼は恋人と海辺から去り、死ぬその時まで共に暮らすのだ。

だがそれについて、実現したのは半分だけだった。

剣が最後に交わされた。誰が勝つかは問題ではなかった。ただ敵意が本物に見えればよかった。彼の剣が彼女の手首をかすめた時に滴った血は本物だった。彼女がバランスを崩し、膝をついて倒れたのも本当だった。彼は叫んで彼女を抱きとめ、彼女の顔が苦痛で歪む… 待て、これは本当なのか?

「ドルイドが」レディ・テンペストは声を絞り出した。二人はようやく気づいた。剣に揺らめく毒に。エルダータイドはテンペストとサンフラワーがガレンを渡さないのなら、互いの破滅となることを確実にしたのだった。

レディ・テンペストが息絶えると、サンフラワー卿は首を垂れて泣いた。結び合うよりも死ぬことを世界が望むならば、彼は死ぬことを選ぶであろう。

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