書籍

オーガの氷の長老

私は、通常の(そして気まぐれな)マッドクラブからアルゴニアの残忍で強いワマスまで、タムリエルの野生生物の調査にかなりの時間を費やした。
オルシニウムに招かれたときは、手つかずの野生を探検できるチャンスに小躍りした。

私達のキャラバンはオルシニウムの街に着きもしない内に、卑劣なウィンターボーンの襲撃を受けた。
護衛達は殺されるか丘に逃げるしかなかったため、私も彼らの後を追った。
まもなく私は迷子になった。
動揺した私は谷に落ちた。

その記憶を最後に、再び目覚めたときは、青い毛の巨人達に囲まれていた。
私の健康状態を気にしているようだった。
あるいは後で私を食べるために生かしているのか、そのどちらかだ。
オーガは、厳密に言えばゴブリンの眷属であり、知性のほどは知られていないが、大半の動物よりはるかに賢い。
私は通常、知性の高い種族の研究は行っていない。
こういう状況に置かれている彼らについて、私は観察結果を記録したくなるほど興味を引かれた。

私の見たところ、ロスガリアンの山麓に住むオーガは、ウェイレストでたまに出会う粗雑な獣もかなり進歩的だ。
彼らの中の数人は、おそらく長老で、氷の操作に関連する、ある種原始的でトーテム信仰的な魔法を使っているようだ。
彼らの1人が近づいて来て、私が彼らに向けるのに劣らない好奇心を見せてこちらをしげしげと見た。
そのとき、驚くべきことが起こった。

私は落下時に足を折り、出血し、歩けない状態だった。
そのオーガの長老が片手を上げ、私は攻撃を予期した。
ところが、エネルギーの光の束が私の足に向かって放たれ、足の動きを止めた。
傷が縫合されながら、骨が治っていくのを感じた。
痛みはひどかったが、同時に爽快な気分だった。

治った脚で立ち上がると、周囲のオーガから動揺と興奮のうなり声が聞こえた。
驚かせてしまったと思ったが、騒ぎの音は外からだった。
オーガの会話とは普通の話術ではなく、うめいたり声を発するものだ。
オーガ達は「ウルカズブル。ウルカズブル!」と同じ言葉を繰り返した。
現実とは思えなかった。

テントを出て目にしたのは大虐殺の光景だった。
ひときわ激しく怒っているひときわ大きいオーガが他のオーガ達を怖がらせていた。
大きなオーガは、骨の鉤爪を腕に装着していた。
それで地面を叩いた。その衝撃に氷が飛び散り、他のオーガ達を激しく打ち、転倒させた。
私の脚を治したオーガは、きらめく雪の球のようなものを大きなオーガに向かって放った。
それが命中すると、大きなオーガは後ずさり、叫んだ。
彼が身振りをすると、周囲の雪が上昇し、彫像のようなものを形成し、戦いに加わった。

この暴力騒ぎにオーガ達が気を取られているうちに、私は逃げ出した。
いつか完全に回復したら、ウルカズブルと彼の氷の彫像がどうなったか見に戻るかも知れない。

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