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書籍

水晶の塔

アルケイン学サピアルチ、リランドリルのラーナティル著

水晶の塔はサマーセット北部にそびえ立ち、アルトマーが敬愛するすべてのものの導き手であり、象徴である。塔は水晶のような法とも呼ばれているが、我々の大切な国境の彼方で信じられていることとは違い、水晶でできてはいない。塔の名前は頂上にある水晶、透明な法から名付けられた。

透明な法は力とエナジーを水晶の塔に送り、それによってこの謎の建造物はサマーセット全土を守っている。塔より放出された力は見えない日よけのように大地を覆い、諸島の安全を確保している。

こうした守りは古く、水晶がこれを建立したアルドマーによって塔に埋め込まれた時に設定された。率直に言うと、サピアルチは塔や水晶の正確な働きについて、完全に理解している訳ではない。アルドマーが水晶の塔を建立したのは初期のアルドメリ植民者の墓を保存するためであり、エルフの霊魂を永久に記憶し、我々が完全に団結していたわずかな時代を記したことは分かっている。

透明な法の重要性は自明だろう。その名から全てが明らかになっている。透明になっているのは簡単に認知や探知をされず、姿を明らかにし、開かれ、明確かつ隠されぬ状態にされないためだ。法とは、次元の一部を支配する原理と規制を意味している。この場合、水晶はアルドマーの遺産の明確ではっきりした原則を明らかにしている。実際のところ、水晶が実体化した聖性の欠片ではないかと疑っている。

明らかに、透明なる法と水晶の塔に対する重要性の理論はサピアルチ大学の中に留まっている。水晶がアルトマーの完璧に対する意欲を吸収してアルトマーに返し、諸島を弱体化させ危険にさらす完璧ではないものを跳ね返しているという説は気に入っている。私に同意する者が多くはないが、水晶の塔に関する誇りと称賛、安全に対する感情が諸島を覆っていると感じられる時はある。象徴的な関係だ。

もしくは、ただの古代アルドマーの魔法かもしれない。誰にわかるだろう?

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