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キャスタティル船長の輝く剣: 第6場

第6場。外洋。恐怖のアッシュ・バイパーの甲板。恐怖の船が演者の足元でゆっくりと沈む

オルグヌム王と、黄金の仮面をつけた謎のキャスタティル船長が入場

オルグヌム王:
キャスタティル! 古き大敵よ! 踵の薄いハイエルフのブーツで、荘厳極まりなき船の看板をよくも汚したな!

[オルグヌムが威嚇するように前へ出て、冷笑と共に毒の塗られた剣を引き抜く]

キャスタティル船長:
ハッ! 魚の王は大言するものだ。周りを見ろ、シーエルフ! お前の艦は波に飲み込まれ、船員は泡と海で窒息するだろう! お前も加われ、裏切りの海賊め!

オルグヌム王:
死ぬのはお前のほうだ、黄金仮面よ! 突き刺す前にその仮面を引き剥がしてやる。我が毒の剣で串刺しにするとき、苦悶の表情を見てやれるようにな!

キャスタティル船長:
いいだろう。実はこの時を長年待っていた!

[キャスタティルが仮面を外し正体を明らかにする。それは、復讐に燃えたエロルダリンの息子、マーシベルであった。オルグヌム王は息を呑む]

オルグヌム王:
馬鹿な! マーシベル? エロルダリンの屈強な息子か?

マーシベル:
そうだ! お前が昔を殺した時、お前の廃墟を海に沈めると誓った! 今こそ復讐の時だ!

[マーシベルは輝く剣を抜き、戦いに備える]

オルグヌム王:
なら来るがよい、エロルダリンの息子よ! 大蛇の牙と戦え!

[2人の敵が舞台を横切りながら、突きを入れ、受け流し、切りつける。一時的にマーシベルが優勢になる]

マーシベル:
魚屋の妻のような戦いぶりだな、オルグヌム! 真の挑戦を私から奪うのか? 残忍な願いがこうも簡単に満たされてしまうとはな!

オルグヌム王:
ハッ! 若いな! その自信過剰が命取りだ!

[オルグヌムが滑りやすい甲板にブーツを強く踏み下ろし、マーシベルを転ばせる。前かがみになったマーシベルが避けて受け流す瞬間、オルグヌムが襲いかかる]

オルグヌム王:
鉤先でのたうつがいい! 我々の決闘は残酷な終わりを迎える!

マーシベル:
私を倒したつもりか? 見えないものを串刺しにできないと知らないのか?

[マーシベルは付近の手桶をつかみ、中身をオルグヌムの顔にはねかける。青の厚化粧が洗い流され、マーシベルの父エロルダリンの光り輝く顔が露わになる。マーシベルは息を呑む]

マーシベル:
父さん? ど… どういうことだ!

エロルダリン:
ようやく真実が分かったか。そうだ、マーシベル、エロルダリンだ! お前の父だ! スターボーン・アルマダの元提督だ!

マーシベル:
死んだと思っていた! オルグヌム王の手によって!

エロルダリン:
死んだ? ハッ! あのマオマーが殺したのは、老いぼれのアーリエルへの信仰のみ! サマーセットのエルフを縛る欺瞞と虚偽への信仰だ! 分からぬか? あの大蛇の真実が最も重要なのだ! サマーセットのあらゆるエルフが学ぶだろう! 皆が偉大なる大蛇の魔道師に敬意を払うのだ!

[マーシベルは跳び上がり、器用にエロルダリンの剣を受け流す。最後の一突きで心臓を貫く]

エロルダリン:
クソ! これで終わりか!

[エロルダリンは死ぬ]

マーシベル:
黙れ、父さん。本当に貫かれたのは私の心臓だ! 何と言う悲劇! 父の敵討ちをするつもりが、父親殺しになってしまった! 私はどうしたらいい?

[長い間マーシベルは何も言わずに立ち続けたあと、捨てられた仮面を拾い、おごそかに身に着け、再びキャスタティル船長となる]

キャスタティル船長:
いいや! 己を憐れみはしない! マーシベルは死んだ。彼の記憶、そして父の記憶は、壊れた船体と沈むがいい。渦巻く海に誓おう。この仮面をつけるのは1人のエルフのみ。キャスタティル船長だ! アリノールの英雄! シマーリーンの盾! サマーセットの勇敢な剣士! そして、下劣なオルグヌム王の油断なき敵だ!

よく聞くがいい、大蛇の王よ! 間もなくお前はエロルダリンと同じ、血塗られた運命に苦しむだろう! キャスタティル船長の輝く剣により、串刺しにされるのだ!

[場の終わり]

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