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書籍

祝福の短剣

昔、一人の乙女がレキに導きを求めて祈った

「霊剣の祝福された聖者よ」乙女は言った「どうか示してください! 母の命に従って結婚するべきでしょうか? それとも拒否するべきでしょうか?」

未来の夫はかなり年上の男で、前妻を殺してうまく隠蔽したと言われるが、証拠はない。それでも、近隣の街での名声は非常に高く、花嫁の価格の交渉をあえて拒む者は誰もいなかった

このザリネーという名の乙女は、一昼夜聖堂でひざまずいて祈ってから、村に戻った。返答は得られず、結婚式の日が近づくと、乙女は絶望した

結婚式の前夜、ザリネーは漁をして、海に網を投げ入れ引いている夢を見た。網を船に引き込むたびに、魚の鱗ではない銀の光を見た。3回目に網を引いた時、銀の光を調べてみると、硬い木でできた曲がった持ち手のついた、小さな短剣だと分かった

ザリネーが目を覚ますと、枕の下によく似た刃物があることが分かった。眠りについた時にはなかったものだった

それから、ザリネーの夫は新しい花嫁を前妻のように簡単に捨てられないと知った。ザリネーが剣を見せてレキへの祈りのことを話した時、彼女が聖人に守られていると分かった

二人は長く一緒に暮らし、夫はザリネーを大事にした。いつもザリネーが持っている祝福の短剣のことを心に留めながら

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