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書籍

ブリーク・ベールは耐え忍ぶ

我が不肖の甥の行為にもかからわず、ブリーク・ベールはただ生きているだけではない、耐え忍んでいるのだ!
豊富な資源と安全な港を持ち、監視される心配もないこの孤島は、ハンマーフェルでの騒動が起こった後、私の死霊術教団を移転する先として完璧な場所だった。
あの優柔不断なフバラジャードを説得して、私の注文通りの仕様で家族の墓を建設させるのは簡単なことだった。
そしてそれは死霊術のエネルギーを伝達するための完璧な中継点になった。
我々は究極の力に到達するために、あとひとつ儀式を残すだけだったのだ!

我が甥はどんな手段を使ってか、私が王家の墓で本当は何をしているのかを調べ、普段は無為を好むその性質にもかかわらず、行動を起こすことを決めたのだ。
奴は私とその支持者たちを、私自身が設計し、建設を手伝った墓の中に閉じ込めてしまった!
一歩後退には違いない。だが起こりえた災厄を考えれば、そこまでひどい事態とは言えない。
確かに、王子は見たところ強力な司祭たちを数人集め、我らの死霊術のエネルギーでは抜け出せないような仕方で墓を封印することに成功したようではある。
そして確かに、我々が持ってきた少量の食料と水はもうとっくに尽きている。
だが、問題にはならない。
ブリーク・ベールは我が甥やその味方をする者たちが想像することもできないほど力強くなろうとしているのだ!

とはいえ、何か間違いがあった時のために、ブリーク・ベールに関する真実が時の流れに埋もれてしまわないようにしておきたい。
私はマグニフィコ・バーラハ、センチネルの子孫にして、ブリーク・ベールという名でのみ知られている不死の教団の最高位の死霊術師である。
私は自らの技術を磨き、また弟子と支持者たちを集めるために長い年月を費やしてきた。
我々は身を隠し、力を蓄えながらも時が来るのを待っていた。
アバーズ・ランディングの先にある荒廃した地は、我々の勢力を結集し、死と暗黒の儀式を行うためには完璧な場所だった。
この墓は特別に設計された地下室と通路を持っており、エネルギーを集中することによって我が信者たちを無敵にすることができるのだ!
そしてブリーク・ベールのあらゆる成員たちの中で、私は最強の存在である!

当然ながら、我々全員が飢えや渇きで死んでしまう前に、儀式を執り行わなければならない。
それに犠牲も捧げる必要がある。
この墓の内部に閉じ込められている限り、我々は犠牲用の人間を確保するために誰かを行かせるというわけにはいかない。
そのため、くじを引いて我々の成員たちの中から死すべき者を選び出し、残りの者たちが不死者へと転生できるようにしなければならないだろう。
さぞ素晴らしいことになるだろう!
そしてこれが、体のうちで命がまだ脈打っている間に私が書く最後の言葉である。
次に会う時は、私は死体になっているか、あるいは闇が望むならば、より優れた何かになっているだろう。

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