書籍

ブラックドラゴン

ラットマスターへ

波止場と裏通りを仕切るお前のネズミを使いたい。聞き耳を立ててごみを漁らせ、必要とあれば地元民を締め上げよ。手段は問わないが、私が必要な情報を提供するのだ。一刻も早く! お前はこれまでに数えきれない数の噂やゴシップをもたらしたが、そのほとんどは有用なものだった。にもかかわらず、私がネズミの目と耳を切望している時、本件に関しては「アンヴィルとクヴァッチの通りが不気味なほど静かになった」と報告するのか? ああ、古き友よ、それは受け入れられない。

私が知りたいのは、「ブラックドラゴン」という謎に包まれ、非常に危険と噂されている者のことだ。出自は? 目的は? 本当に男なのか? さらに重要なのは、私との利害関係だ。古き友人よ。私はお前を高く評価しているが、それが誤りだと言わせないでくれ。悪名高きラットマスターが老いぼれて、スパイ網と情報提供者が素っ気なくなったとは考えたくもない。長年にわたる忠誠と献身を考えれば、お前を交代させたくない。しかもその理由が単に、お前とネズミがブラックドラゴンの足取りをまったくつかめないからだとあってはな。

手を貸そう。今までのようにうまく軌道に乗せてやる。聞いたところによればブラックドラゴンは、黒いプレート鎧に身を包んだ強面の戦士で、ものすごい長剣を操るという。この男は、闇社会の大勢の者達を殺害していると考えられている。殺害された者のうち少なくとも一人は、秘密に包まれた闇の一党の構成員であると長く信じられていた。殺人鬼を誰かが送り込んだところで私が懸念するわけではないが、ブラックドラゴンの偏狭な愛が私の縄張りに迷い込まないようにしたい。

さあ、どうして手紙をまだ読んでいる? ネズミを送り、私が必要な情報を入手しろ。今すぐにだ!

アンヴィル地方総督 フォーチュナタ

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