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書籍

三十六の教訓: 第三十三説話

ヴィベク著

第三十三説話

そしてヴィベクは、打ちつける光の言葉を生み出すまで長い間思案を続けた誤りの聖堂の連祷の間を出て、空間なき空間へと戻った。仮の家から中界を覗き込むと、七匹目の怪物であるライロックを見つけた。
ライロックはヴィベクの二つ目の開口部から生まれ、また別の忘れられしギルドである掃討によってザクロの宴から追放された。掃討は彼が怪物であると思わなかったため、手から飛び立って天へと昇ることを予期していなかった。

「私は永遠に存在しえないはずの金色の知恵と力をもって生まれた! この力をもって私は隠されし天へと招かれた!」

それは星でないもので作られた鱗の毛布のことであり、その数字は十三だった。ライロックは愚かさで満たされ、全ての人間の宗教の中に隠れる虚無の亡霊と交渉した。虚無の亡霊はこう言った:

「私と百年過ごせば、どんな神も逆らえないような力を授けよう」

だが百年経つ前にヴィベクはライロックを探し始め、見つけた。

「愚かな石め」ヴィベクは言った。「鱗の毛布に隠れることは、何もないところに印をつけることだ。その交渉は支配する王のためにのみある!」

そしてヴィベクは名付けられた斧でライロックをバラバラに切るため、ホーテーターを天へと送った。ネレヴァルは盗みの南極の星と戦士の北極の星と和解した。天空にのみ存在し、太陽マグナスの見習いによって治められていた三つ目の極とも和解した。彼らは領地を自由に歩き回る許可を与え、隠されし天でライロックを探すための赤の目を与えた。

偶然にもネレヴァルは先に虚無の亡霊と出会い、探す場所を間違っていると言われた。それに対しホーテーターが「私かお前か、どちらがだ?」と問うと、虚無の亡霊は両方と答えた。この二者の間で他にどんな言葉が交わされたかは、この説話に書かれていない。

しかしライロックはこの混乱に乗じ、街の神ヴィベクに攻撃を仕掛けた。三体の黒き守護者たちに急かされたのである。彼らは中界の王に敵意はなかったが、ライロックを速やかに追い出したかった。

まるで地獄の有料道路のように空の穴から流星が降ってくるのを見て、ヴィベクの民は悲鳴を上げた。だがヴィベクが片手を上げるとライロックは街の真上で氷漬けになり、ヴィベクはそれをムアトラで貫いた。

(二つ目の開口部を貫くことは、現在禁じられている)

ネレヴァルが戻ると、主の街の上で氷漬けになった彗星に気付いた。取り除くべきかとヴィベクに問いかけた。

「愚かなホーテーターよ、そうしたかったならすでに自分でしている。奴の最後の意思を残したまま置いておく。もし街の人々の私への愛が消えることがあれば、その破滅を防ぐ力も同時に消える」

ネレヴァルはこう言った。「愛はあなたの思うままです」

ヴィベクはホーテーターに微笑み、真実の大臣になったと告げた。

言葉の終わりはアルムシヴィである。

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