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書籍

スカルグの日記

彼女の子供達がこの場所を自分達のものだと主張したのは、私達よりずっと前だ。
彼らはドワーフ達を追い出したのかもしれない。
働いていると、彼らの多数の目が見守り、待っているのが見える。
彼らは私達を恐れていないと思う。
彼らは分かっている。
私がクランの中を歩いているのを、そして私が彼らと同じくらい彼女のものだと。
彼らは私達を許す。私を許す。

* * *

残りの中では、ガラクルだけ見込みがある。
鍛冶場の増強が完了したら他はお払い箱だ。

ガラクル。彼女の髪は銀色で細長い。
大蜘蛛の勇者である動かぬ証だ。
メファーラが振る舞い方を教えてくれる。
私達の糸は私達を結び付け、私達の運命を縛り付ける。
今度私達が孤立したら、彼女に話しかけよう。
彼女はあの歌も聞いている。聞かなくてはならない。

* * *

メファーラは心から祝福してくれた。
寝ている間にガラクルは私を見つけ出した。
彼女は私を起こすときこうささやいた。
情欲は愛、嘘は真実、死は生。私の喉に手を回して締め付けた。
私の視界は暗転し、輝きは塵となった。
まだらの腹が私の顔の上で踊っているかのように。
その瞬間、私はメファーラの子供の1人をつかんだが、彼女の毒が私の内側を液状化させた。

私達は神聖な結合の後、秘密を分かち合った。
今では鍛冶の真実を理解している。
贈り物を炎に与えながら銀の大蜘蛛を崇め、彼女の作品を世界へ運び出している。

彼女のためにもっと贈り物を見つけてやらないと。
よりよい贈り物。彼女を養わないといけない。

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