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書籍

神聖な場所

あちこちに行く者著

私たちの意に反してダークエルフの中で過ごしていた時期に、母がこの詩を私に囁いた

「景色から隠れて
露にふれないで
神聖な場所が待っている」

私たちアルゴニアンはダンマーが来る前の時代からあまり持っていなかった。石の遺物、崩れるザンミーア、それからヒストへの直感的な信頼。ブラック・マーシュに戻ってから、私はこの神聖な場所を探してきた。私たちの価値ある過去がもっと分かることを願って

私は母をストームホールドへ連れていった。ずっと前に母が孵ったところだ。両親のヒストへ戻るとわかり、母さんは喜んで大きく息を吸い込んだ。母の命が静かに消えていく間、私は側にいた

「あの歌を覚えてる?」夕暮れまでに先祖と合流するとはっきりわかって、母に訊いた。「景色から隠れて…?」

「ええ」弱々しい声だった。「私の母さんも歌ってくれた。娘や、あなたは見つけるわ。あなただって」

「私だって?」

「私たちの過去を見つけて、利益のために売る者だって」母さんはかすれた声で責めるように言った。私は目を逸らしたが母さんは続けた。「ヒストは私たちの宝なの、そして売ったり買ったりできないものなの」

その意味に私は衝撃を受け、すぐさま怒りと恥ずかしさを感じた

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