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書籍

本のスープのレシピ

このレシピに風味があるとほのめかすつもりはない。できるだけ口当たりのいいスープを作るようにしただけだ。

まず本のページを破り取り、千切りにする。小さければ小さいほど、スープの食感が滑らかになる。

次に、本の表紙を大釜に入れ、煮始める。のりを分解し、革をほぐす。

大釜がぐらぐらと煮立つようになったら、革を取り除き始める。残ったのりは削り取り、大釜に戻すこと。

だし汁の見た目は乳白色になっているはずで、そこに味付けをしていく。最近ではだし汁にフットラップやシャツを加え、自分たちの汗から塩分を引き出すのが好みだ。壊れた本棚の木材は素晴らしい風味を与えてくれるし、羽根ペンもそうだ。いろいろと工夫しよう。

だし汁の味付けをしている間、革表紙を短い細切りにしていく。最初に煮てあるので切りやすくなっているはずだ。この細切りはスープの“肉”になる。うまくやれば、噛み応えがあってあまり不快な食感ではないはずだ。表紙を切り終えたら、風味出しや味付け用の服を取り除き、切った革を入れる。

そのまま、表紙の細切りが歯で裂けるようになるまでだし汁を煮込み続ける。

次に、千切りにした紙を加えて、もう目を離せないし空腹に耐えられない、という気持ちになるまで混ぜる。それまでに紙は柔らかくなってジャガイモのような食感になっているはずだ。

盛り付けていただく。

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