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書籍

エルフの建築術についてのメモ

石工ギルドの歴史家ガスティヌス・フロラス著

優雅にそびえ立つ、あるいは動きがなく変わり映えしない。ハイエルフ建築はリーチの民の饗宴における彩色された牛のように、インペリアルの批評家たちを二分している。カーブのかかった切妻や尖塔は高さを強調し、巨人も頭を付けるのに苦労するであろう天井と、天空に向かった誇らしげに伸びる屋上がそれに続く。こうした建築物は「ハイエルフ」の姿の視覚的反映であり、彼らは自分たちの建築物を他種族の住まいと対照づけようとしているのである。

歴史家の中でも感覚の鋭い者たち(たとえばスキングラードのカンタベル・コンゴニウスなど)は、アルトマーとアイレイドの住居の比較における明確な類似に気づいた。彼らは祖先を共有しているのだから、その類似は見逃しようがなかった。アイレイドがサマーセット諸島を去った時、アルトマーは留まった。それでも彼らの建築物は多くの共通する要素を持っている。証拠が欲しければ、ブラヴィル付近の遺跡を歩いて、スカイウォッチの絵画と比べてみればいい。細かな違いはそれほど明確ではない。アルトマーはお高くとまってはいるものの、その傲慢さはアイレイドのように有害なレベルにまで落ち込んではおらず、オーリドンのより洗練された建物の数々がそれを反映している。

このような建築デザインの起源は古く、長年培われてきた方法を用いているが、時代遅れの域には達していない。アルトマーは革新よりも改良を追い求め、大規模の変化にはうぬぼれにも似た反抗を示しつつ、細かい調整で満足している。その結果は高度に洗練された正確さと調和、そして古風な構成の選別と反復が示されるのである。

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