スポンサーリンク
書籍

フェデロへの謎の手紙

フェデロ、

私も昔はあなたと同じだった。テルヴァンニ家の賢者の下で要求される忌まわしい仕事を我慢してやり遂げ、彼らの仲間になれば、状況も変わるだろうと自分に言い聞かせていた。

忠告を聞きなさい。私たちのような地位を昇ろうとする者と奴隷との唯一の違いは、奴隷に生まれつき価値があるということよ。私たちの誰かが死ねば、別の者が喜んでその空白を埋める。

そして奴隷とは違い、私たちには立ち去る選択肢がある。

あなたが誰のために働いているかは知っている。あなたの懐を潤している魔道師を知っている。以前そいつは私の懐を潤していたのだから。あなたが何かミスを犯し、奴があなたの役に立つ時期は過ぎたと判断するのが時間の問題だということも知っている。

まだチャンスがあるうちに立ち去りたいのなら、誰にも言わないで。特別な用意などせず、東へ行くの。地元の者にトビンの居場所を聞きなさい。ウィットの娘の北よ。その場所の目印は2つのランプ。そこなら安全だわ。

返事は送らないで。時が来れば、私があなたのために新しい、まっとうでお金も稼げる生活を築く手助けをしてあげる。

そしていずれ、あなたが私たちのような人々を助けるためにもっと力を尽くしたいと思う時は、喜んで迎え入れるでしょう。

コメント

スポンサーリンク