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書籍

マズバー・ドーの助言

長い年月の中で、私が学んだ大事なことが1つある。ああ、それともう1つ。私の知っている大事なことは2つあり、それは戦いと踊りである。その2つは密接に関係していてパートナーのようなものなので、時々混同してしまうこともあるが、大目に見てもらいたい。

戦い、そして踊るためには、足を軽く速く動かし、つまずかないようにする。戦いであれ踊りであれ、つまずくことは死を意味する。すなわちそれは喉元に剣を突き立てられることか、恥と拒絶の刃で刺されることだ。両の足が、次の拍もその次の拍も着地する場所を把握していること。そして大胆であること。主導権を握れば、パートナーも敵もそれについてくる。あなたは力強く才気溢れる動きの達人となれるだろう。

感動させねばならない。内なる力を外へ、前へと放出するのだ。考えてもみろ。汚く低俗な物乞いと踊りたがる踊り子はいないだろう? ボロボロの薄汚い装備を着けた者を恐れる敵はいないだろう? 自分が誰なのか、何になりたいのか、それを伝えるような衣装を用意しておいた方がいい。あなたは勝者になりたいのだ。トップに立ちたいのだ。

我らにはジョーンとジョーデの加護と導きが必要であると、ファドマイは知っていた。同じように、あなたも右と左の手を使わねばならない。2つの月は別物だがどちらも月であるように、あなたも両手に武器を持つべきだ。同じ武器でなくていい。とにかく武器だ。月はどちらも丸であり、丸と四角ではない。踊りについても同様だ。右手に左手を、左手に右手を持つが、どれも手には変わりない。

戦いと踊りには、リズムがある。潮の干満のごとく、押しと引きがある。ちょうど良いタイミングで回れるような、熟達した動きを見せねばならない。相手の合図を見て、前に出るタイミングや後ろへ引くタイミングを見極めねばならない。相手は自分を映し出すものでしかなく、差し迫った場面では無視してよい。良い戦いや踊りほど、気分の良いものはない。練習すれば、全ての動きが必然的に型にはまっていき、思い描く通りに流れていくのが分かるようになる。そうすれば、勝つ。

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