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書籍

クラーンドーの日記

私の体に流れる血の呪いは問題ではない。やがて死ぬのも仕方のないことだ。後悔は、ヴィクトレールに二度と会えないことだけだ。少なくとも、二度と会わないことを祈っている。

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意思が弱まってくる。思い返してみる。今まで見てきたどんなものよりも、ヴィクトレールが美しい。ショーンヘルムのあの夜からずっと、私は彼女のものだ。

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リベンスパイアーには二度と戻らない。死ぬまで、そして生まれ変わってもだ。哀れみはいらない。私は私の人生を生き、誰にも見つけられないような本当の愛を見つけた。愛は永遠に私を暖める。ヴィクトレールも同じように、幸せな気持ちになってほしいと思う。

血の呪いは、私のほぼ全てを奪った。私が持つ肉体は、懸命に反抗している。おそらく、ショーンヘルムにある私たちの泉の近くにいる愛する人に、最後にもう一度会うくらいの時間は稼げるだろう。

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時が来た。ショーンヘルムには、これ以上近づかない。誰か私をすぐに殺してくれないかと願う。私を殺してこの日記を読んだ者よ、ありがとう。愛するヴィクトレール、が死ぬよりも酷い運命に遭わずに済んだのだから。

最後に頼みがある。ここに記した言葉とアミュレットを、ショーンヘルムにいるヴィクトレールに届けてほしい。彼女は悲しむだろうが、知る権利がある。

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