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書籍

ジャダスサールの手紙

兄弟へ、

もうここにはいられない。センシャルにいる難民は我々だけじゃないし、人混みは苦手なんだ。自分の空間が必要だ。食料を、きれいな水、服を求める人々と一緒にいると気分は最悪だ。求めてばかりだ。お前には神経質だと呼ばれてきたが、過剰な感情移入という方が正しい。自分が見つけた食料を、自分より必要な人へ渡さずにいられない。これを始めてからだいぶ体重が減った。状況はさらに悪くなるだけだ。他の人々が食べていないのに自分が食べる罪悪感が続く限り、生きていけない。自分はこの食料を本当に必要としているのか? たった今街にやって来た人より? ドラゴンの攻撃をどうにか生き延びた人々より? この思いがずっと続く限り、食事ができない。誰もが食料を必要としていると感じる。誰もが多くを望んでいる、それを感じて、自分の力で他人を助ける重荷で死んでしまいそうだ。だから、ここを離れる。

北のリンメンに向かっている。そこからどうなるかは分からない。おそらくどこか港町を経由してサマーセットへ行く。だが、ハイエルフたちが助けてくれないことは分かっている。同時に、冷ややかで傲慢な彼らに囲まれて、少しは落ち着けるかもしれない。共感の欠如が、大きな苛立ちを生むまでは。

剣も強く振れるし、弓の扱い方も知っている。安全に旅ができるはずだ。いずれ手紙を書くよ。約束する。お前は、ドラゴンとの戦いに参加するべき存在だ。心から幸運を祈る。できるなら、全滅させてやれ。あいつらに愛は何も感じない。あいつらがもたらすのは、破壊だけだからな。

愛を込めて、
ジャダスサール

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