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書籍

ガヴロスの研究メモ

被検者K14
傭兵が拘束した数時間後に頭部外傷により死亡。調合薬を投与したが、変性は起こらなかった。これは私の仮説を裏づけている。最後の投与を行うまで、血圧を一定に保たねばならないということだ。投与の前に死亡すると、部分的な変性しか起こらない。これなら今までの失敗の説明がつく。強力な鎮静剤を使えば、早期の死亡率を下げられる可能性がある。もっと実験を行なわなければ。

被験者R32
完璧な変性。量と純度という点では、点滴法がかなり有用なようだ。ただ残念ながら、この方法では作業時間が大幅に増えることが分かった。商売にするには生産性が低すぎる。もっと効率を上げなければ。

被験者S24
調合薬を液体から気体に変えるのは思ったよりも簡単だった。結果も悪くない。この気体に曝露された被験者にはすぐに変性の兆候が見られた。残念ながら、この方法を用いると被験者はかなり暴力的になる。今後の被験者については、さらに強固な拘束が推奨される。

被験者S24(追記) :
完全に変性しているにも関わらず、被験者は生きている。現代のあらゆる学者の研究と計算を覆す結果だ。危険な異常行動の発生率が大幅に増加した。この副作用が解消されるまで、この実験は延期することが推奨される。

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