スポンサーリンク
書籍

ノルド社会への忍耐

ネヴィル・フレラン

本稿を書いた不幸な作者と同じように、もしあなたの家がノルドの「同盟」や「商売仲間」との定期的な付き合いを要求するなら、そしてそのことを不満に思っているなら… そんなあなたなら、彼らの社会的交流はダンマーの精緻かつ気品のある文化とはかけ離れていることがすぐ分かるだろう。彼らの習慣や行動に頻繁に触れる機会があったおかげで、ノルドからの肉体的な危害を避けることにおいて、私は専門家のような立場になった。私の知識が読者の皆様のお役に立てると幸いだ。

ノルドにとって侮辱とは必ずしも侮辱ではない。ノルドしかいない場での会話においては、普通なら相手を怒らせるような言葉(例えば「この老いぼれホーカーのケツめ」など)も実は愛情表現なのかも知れない。しかし話題になっているノルドのことをよく知らない場合は、そのような汚い言葉を使うのは避けた方がよい。また、ノルドの力、勇気、名誉をどんな言葉であれ侮辱すると、侮辱されたノルドはむきになって自身を証明しようとするので、必ずと言っていいほど暴力沙汰になることも覚えておいてほしい。

一杯勧められたら決して断わってはいけない。ハチミツ酒を6杯も7杯も飲まされる事態に備えて、テーブルの下にこっそり捨てる技術を身につけておくべきだ(テーブルの下にはすでに捨てられた酒の海ができているので、誰も気づかない)。勧められた酒を断わると、それは弱さを認めたことになり、ただでさえ一緒に働くのが嫌な仕事仲間からさらに仲間外れにされる羽目になる。

最後にもう1つ、言葉遣いはできるだけ単純明快にすること。ノルドは馬鹿馬鹿しい話が好きだが、込み入った会話は得意ではないし、難しい言葉を使う者に対して疑念を抱く。そうなるとノルドは危険だ。突然感情を爆発させて叫んだり、「わざとややこしいことを言って俺を騙す気だな」とあなたを責め立てるかも知れない。単純明快に話せば怪我をしないで済む。

それでは幸運を祈る。ここに書いた忠告は柄の悪い人間と付き合う際にも役に立つだろう。

コメント

スポンサーリンク