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書籍

捨てられた日記

デストロンがいないと、すべてが奇妙な感じだ。カリアが恋しがっているのはわかっている。私も同じだ。3人いればあらゆることを制御できるような気がしていた。血と力で結ばれた、3人の野望で。ヴァンダシアがデストロンを殺してから、すべてが変わった。

これまでの全ての研究がここに導いた。デッドランドの秘密が私に開かれ、この宝物庫の中にはメエルーンズ・デイゴンを理解するために役立つ何かが入っていることがわかっている。私たち自身の理解に役立つだろう。探していた答えがすぐ目の前にあるのに、見ることができない。

私の力で何とかカリアと私がこの隠し部屋に来られるようにしたが、どうやらそれが能力の限界らしい。何をどう試しても、宝箱は私の言うことを聞かない。野望の力に耐えるとは、一体どういった防護が施されているのか。

答えを求めて徹底的に本を調べたが、そこから自力で学べることはごくわずかしかない。少なくとも今のところ、ここは安全に調査を続けられる場所だ。カリアはじっとしていられないのだろう。手伝いたがるが、今ひとつわかっていない。責任の一部は私にある。彼女を守るため、立ち入らせないようにしていたからだ。私たちがこの旅を始めたのは、彼女に自分の力の制御を学ばせるためだった――こんなにも自分自身や、野望の力全体について知るとは予想もしていなかった。とても私には整理できない。彼女に説明を試みることなど想像もできない。少なくとも、今はまだ。私がわかるまでは。

この本の中には、これ以上望めないほどの答えがあることはわかっている。だが内容を読むすると、湿った砂の中を歩くような感覚がある。いたる所で私に抗う。真実を発見したと思うと、徐々に離れ、濁ってしまう。

「我が元に来るか、死か」。彼を止められなければどうなるか、メエルーンズ・デイゴンは明確に示した。だが、そのためには自分たちを理解しなければならない。力を支配しなければならない。それが前に進む唯一の道だ。私たちの中にある、この恐ろしく底知れない力が鍵となるはずだ。これが全ての錠を開ける。とにかく時間がもっと必要だ。

もっと時間が。

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