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書籍

クラフトモチーフ95:ナイトホロウ

紅の印章を帯びし者、イドリシン卿著
ナイトホロウスタイルの武器と鎧の作り方

闇、致命、優雅。これらは我々の種族を目にした数少ない定命の者が、我々の武器や装備を形容する際に用いた言葉だ。我々が戦いに用いる装備の卓越した技術や見事な均衡が単なる虚栄心の産物であると思い込むのも無理はないが、こうした性質は趣味の範疇に留まらないと感じている。戦いで身に着ける鎧、使用する武器は素性を示し、敵対する愚者の心に恐怖を植え付ける。確かに、ナイトホロウ・クランは影の中に潜むのがふさわしい… 大抵の場合は。しかし表に出る場合、敵にも下僕にも等しく我々を見上げさせ、恐れを知らしめるべきだ。


ナイトホロウの兜は暗い色の強靭な鋼鉄製で、目立たない突起が側頭部の近くに付いている。これはコウモリか狼の耳を表し、闇の肉食動物への敬意を示している。

肩防具
ピューター細工で飾られたナイトホロウの肩当ては、闇鋼製のポールドロンである。強調された縁はシルエットの威圧感を高めるが、それだけではなく機能的だ。鋭い角度が敵の攻撃を跳ね返すからだ。

胸当て
闇鋼合金のブレストプレートにピューター細工を施したナイトホロウの胸当ては、吸血鬼が好む鎧に特徴的な優雅な形状を犠牲にすることなく、優れた防御力を発揮する。柔軟な山形のプレートが腹部を覆っている。

手袋
接近戦を経験したことがある者ならば誰でも、手が体の中で最も無防備な部分であることを知っている。手首から指先まで甲を完全に覆うナイトホロウの手袋は、この無防備な部分を保護する。プレートを重ねた軽量の篭手が肘まで伸び、防護範囲を拡大している。

ベルト
ナイトホロウのベルトは引き延ばされたバックルのプレートが特徴的で、翼を広げた吸血コウモリの姿を思い起こさせる。優雅な比率と柔軟性は、厚さよりも重要だ。

脚当て
形状に合わせて隆起させた闇鋼製のプレートが、ナイトホロウ戦士の脚の上部を保護する。関節はないが腰に密着するため、機動性を妨げない。

ブーツ
5、6枚の軽く強靭な鋼鉄製の山形プレートを重ねて作るナイトホロウのブーツは、脛や足先を完璧に保護するが、足の後ろに不必要な装甲を付けて動きを鈍らせるようなことはない。ナイトホロウ戦士の背後を取る敵など、ほとんど存在しないのだから。


吸血鬼の戦士はほとんどが、素早く正確な攻撃こそ最大の防御であると信じている。しかしナイトホロウも時には、盾を持った方が賢明であるような敵を相手どることがある。この闇鋼製の盾には美しい巻物細工があしらわれ、細密な技巧で装飾されている。

短剣
大部分の吸血鬼は大型の武器よりも小さな短剣を好む。種族に与えられた異様な素早さと反射神経は、軽く正確な武器に適している(流血を好む点も、短剣に自然と惹きつけられる理由かもしれない)。ナイトホロウの短剣はコウモリの翼をかたどった鍔の形状で判別できる。


美しく危険な剣は、ナイトホロウ吸血鬼の象徴である。ブラックリーチの特殊な鉱石を組み込んで、耐久性と鋭さを増した黒い合金で作られたこの剣は、広い溝と逆さになった翼型の鍔を持つ。


斧は吸血鬼の武器とみなされないことが多いが、ナイトホロウも時にはシャウラスの殻を割り、ドワーフコンストラクトを粉砕するための武器を必要とする。ナイトホロウの斧は闇鉄製の鋭い刃を両刃にしてバランスを取り、細いが丈夫な金属製の柄に付けている。

戦棍
ある武器の機能が優雅でないからといって、形状までも優雅でなくする必要はない。ナイトホロウの戦棍には溝を刻み付けた6つの面があり、そこに恐るべき棘が付いている。戦棍を好む吸血鬼は少ないが、この戦棍は権威と支配の象徴でもある。


闇鉄製の長い筒で作られたナイトホロウの杖の先端部は、刃が幅広になった槍先の形状をしている。一般的には突き刺すためのものでなく、杖の破壊の力を集中させ、方向を調節するために用いられる。


当然と言えば当然だが、光の届かぬブラックリーチの深部で、木が生えることはほとんどない。ナイトホロウの弓は木の代わりに、黒く弾力性のある鋼鉄を使って作られる。その結果、この武器は重量も威力も弓としては異例になっている。ただし木の弓に比べると重く、扱いやすさでは劣る。

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