ビャルナス・ホワイトウィスカース著
イスグラモルの家の十三代目にあたるハラルドが、その名高い家が生まれながらの権利と征服により保有した権利の主張を放棄し、タムリエルに彼自身の王国であるスカイリムを築くために上級王の外套を身に着けたのは、第一紀143年のことだった。エルフの討伐と彼の旗の下における人間の結集を祝して、ハラルドは新しい土地であらゆる職人に任務を命じた。戦士たちに武装させ、ノルドの最初の軍隊を築くために。
兜
全てのノルドの兜が角兜ではなく、付けるように指示したのもハラルドが初めてではないが、伝統を取り入れ、漠然と共有されていたイメージを石のように強固にしたのは彼の軍の装備だった。とは言え、どのような大きさや形状が戦闘の妨げを最小化するかについては、まだ意見が分かれていた。
肩防具
この毛皮の張られたプレートの大きさは胸当てを補う役目も果たしたが、その大部分は人目を引く体格をさらに誇示するため、強調することが主な役目だった。
胸当て
ハラルドによる統治の初期においては鋼鉄の供給が限られていたため、硬化皮鎧、チェインリンク、ブロンズプレートやスケイルメイルが軍の胸当ての大部分を占めていた。しかし、胸に飾られる王家の記章メダルは、常に鋼鉄で鋳造されたものだった。
手袋
素手で握ることにより、凍り付く汗が武器を手の中でしっかりと安定させるという主張もあったようだが、ハラルドの軍は中綿入り手袋と、それに併せて寒さ以上のものを回避するための強化革、もしくは金属の腕当てを戦士に支給した。
ベルト
ほとんどの者には丈夫な革の鞍帯で十分だったが、ハラルドの戦士は民衆との区別の証として、毛皮と飾り鋲がついた革の鞍帯を装備した。兵士はどのような記章をバックルに付けることも許可され、多くの者が自分の家の紋章のようなものを得意げに飾り付けた。
脚当て
装備に必須だとハラルドが布告するまで、初期のノルド戦士の間で足全体を覆うグリーヴは、一般的ではなかった。かさ張ることに対して兵士から不満が出たかもしれないが、厳しい冬の行軍の間には、厚みのある熊の毛皮に感謝しただろう。
ブーツ
ハラルドの軍隊の装備製作においては、初期の段階で足に合わないブーツの過剰発注を防ぐための配慮がなされ、硬化された皮革や鋼鉄、真鍮など柔軟性のない装甲は、戦士の靴の上からすねや膝に紐で巻き付けられるように作られていた。爪先なきコルンは、装甲を素足に装着することで知られていた。
盾
アトモーラのロングボートがロングハウスへ変化してから長い時間が経っていたが、その影響は溺死への不安から解放された、厚みのある装備を身に着けた戦士が持つ重い盾の上に生き続けていた。かつて頑丈な木材が帯状の鉄に固定されていた部分は、今となっては鋼鉄が張られている。
短剣
ほとんどのノルドが実用的な目的で自前のナイフを携帯していたため、軍が供給した短剣は、短剣というより剣に似通ったものだった。幅広の刃にどっしりとした重さで、突き刺すより叩き切る方に適していた。
剣
ハラルドの軍隊の長い刃は、トロールの角の形をした柄からそびえたつオークの木のように伸び、倒された木の全ての力を込めて、敵の頭に襲い掛かることに備えていた。そして彼らの軍は、スカイリムの境界を拡張し続けながらそれを実行した。
斧
初期のノルドは自らと祖先を区別したがっていたが、アトモーラの遺産に対しては尋常ならぬ誇りを抱いたままだった。我々の語り継がれてきた歴史上、両手斧よりも敬意を示された武器は存在しない。武器を統一したことで全ての戦士がウースラドを振るえたわけではないが、ハラルドが基準を高く定めたため、戦争に赴く戦士は確実に頑丈な鋼の武器を受け取ることができた。
戦棍
これまでの軍隊の人数をはるかに超える軍を武装させる方法について、ハラルドは賢い回答を持っていた。備品を部隊の中で共有できるようにすれば良いのである。ノルドの戦鎚の広く角ばった先端部分は、斧の三日月の刃とは似ても似つかない。しかし、それ以外の作りは一致している。
杖
現在ほど希少ではなかったが、賢者と賢女はスカイリムの軍隊でめったに見られない存在だった。魔闘士はハラルドが自らの印と主張する、ドラゴンを大きな鋼鉄の杖の先端にあしらっていた。
弓
スカイリムの国内が初めて一定期間平和になったことで、多くの柵や防御施設が取り壊され、再利用された。強度のあるこの地のアッシュ材の多くが、リカーブボウや矢となった。
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