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書籍

クラフトモチーフ2: ダークエルフ

タムリエルの主要な文化様式に関する小論集のための、アルフィディア・ルプス博士による覚え書き

(ルプス博士は帝国公認の民族誌学者として、第二紀418年~431年にかけて最高顧問サヴィリエン・チョラックに仕えた)

ハイエルフの次はダークエルフについて考察するのが自然だろう。なぜなら、モロウウィンドに移り住む前の彼らの故郷はサマーセット諸島だからだ。それゆえ、ダークエルフの文化はアルトマー文化から枝分かれしたものと考えることもできるが、多くの意味で、ダンマーの文化はサマーセット文化の延長というよりは、それに対する反発として生まれたものと言える。

ところで、モリアンからディヴァイス・ファーというダークエルフを紹介された。教授によれば、「変性意識状態による逗留」なるプロジェクトを手伝ってもらっているパートナーだという。いったいどういう内容なのか見当もつかないが、それでもディヴァイス本人からダンマー文化のことならなんでも訊いてほしいと言われたので、私としては断る理由もなかった。

優美さを重んじる程度においてはダークエルフもハイエルフに引けを取らない。が、それ以外の点では、2つの種族の様式はこれ以上ないほど違う。モロウウィンドは風光明媚なサマーセット諸島とは比べものにならないぐらい自然環境が厳しく、その過酷さがダンマーのデザインに反映されているのである。ダークエルフもまた自然からインスピレーションを得るが、鳥や植物のモチーフに代わって、ダンマーはモロウウィンドに生息する巨大な昆虫の甲殻が持つ、曲面や尖りで構成された形状を模倣する。それらは優美ではあるが、同時に恐ろしげでもあり、ダンマーが生存をかけて日夜戦っていることを絶えず思い出させてくれる。

黒檀はダークエルフの重装鎧に好んで用いられる素材だが、軽装鎧や軽盾も、素材の鋼や合金鋼をわざわざ暗い色に塗って黒檀のように見せる場合が少なくない。衣服は鎧も含め、しばしば肩や頭頂部あるいは腰部を膨らませてアクセントとし、さらにはドワーフ文化から拝借したとおぼしい重層的な幾何学模様をあしらっている。もっとも、ダンマーがいかなる形であれドゥエマーの影響を受けているなどという考えに、ディヴァイスは苛立ちを隠さないのではあるが。

実を言うと私は、このヴァーデンフェル出身のソーサラーが、妙に抗いがたい魅力をそなえていることに気づいている。彼はさほど年配には見えないが、少なくとも60歳は超えているだろうモリアンのことを「あの青年」と言う。いったい彼はいくつなのだろう? いや、気になるところは他にも山ほどある。心の底まで見透かされそうなあの赤い眼… あの眼で見つめられると、少々ドギマギしてしまう。

そのディヴァイスから、波止場地区にあるボズマーの酒場に行ってみないかと誘われた。この機会に一度、足を運んでみるのもいいかもしれない。

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