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エズームの日記

ハドランが私を誘ったのは、あの男が自分の「副業」の手を広げたかったからにすぎない。オークレストにいた間、私は彼のゲームを経営するために必要なすべてのお膳立てを学んだ。今じゃ私の「余興」のほうがあいつの奴隷貿易なんかより儲かってるんだから!

カモのことが気になるって訳じゃない。それはどうでもいいわ。ハドランに捕まるくらいの馬鹿なら、売られたって文句は言えないからね。

でも、あのエルフのハーピーは1日ごとにエルスウェアの奥まで爪を伸ばしてきている。風の便りでは、あの女はドーンミードに瞳を送って、ハドランやレンドロやラクハッド、それに他にも何人かの移住者たちのことを嗅ぎまわらせているらしい。あの女は自分がここを支配していると本気で思っている。能天気な女だわ。

いいわ、やらせておけばいい。ハドランなんか腐り落ちてしまえばいい。もしあいつを始末できるなら、奴隷区なんか喜んで閉鎖するわ。レンドロが軍の秘密をパーラットの外に持ちだそうって時に、あの女が多少の八百長に文句を言うわけがないじゃない。

そうだ!

要するに、あの老いぼれ猫の背中に刃物を突き立てさせるのにちょうどいい、間抜けを見つければいいのよ。そうすれば、事業はすべて私のものになる。

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