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書籍

召喚士のためのニミック案内

解読者セサリ著

アルケインを学ぶ者なら誰でも、デイドラが危険な相手であることを知っている。強大なデイドラと戦えるのは勇敢な英雄や、実績のある魔術師だけである。だがどのデイドラも隠された弱点を持っており、それにより駆け出しの見習いでもデイドラを操ることができる。その弱点とはデイドラのニミック、あるいは真の名前である。

デイドラのニミックの知識を身につければ、定命の者は自分を昆虫のように粉砕できるデイドラを閉じ込め、追放し、強制できる。一般的に、単純な精神を持つデイドラは単一のニミックしか持たず、より強力な意思と目的を持つデイドラには2つか3つ、あるいはそれ以上のニミックがある。定命の魔術師はそれぞれのニミックを利用し、デイドラを自分の意思に服従させなければならない。

ニミックの各部分は以下に記す通りだ。

第一の、もっとも単純なニミックはプロトニミックである。学者たちの中にはプロトニミックが自身を個体として意識する能力を欠いた獣を指す、親族か種族の記述だと考える者もいる。しかしこれは疑わしい。すべてのデイドラットが同じ名前を持っているとは思えない。

より洗練されたデイドラはプロトニミックに加えてネオニミックを有している。ドレモラやスカーフィン、ウォッチャーといった獣はプロトニミックだけで抑制する(あるいは怒らせる)ことができるが、召喚士は確実に追放するためネオニミックも用いなければならない。

それに加えて、多くの知性的なデイドラは所属や地位を示すトリビュニミックとヒエロニミックを所有している。デイドラにとって、これらは単なる肩書き以上のものであり、その生物のアイデンティティの一部である。定命の召喚士にこうしたニミックが必要かどうかは難しい問題だが、デイドラのニミックを利用する前に、できる限りのことを知っておくべきだと考えたほうがいいだろう。

噂だが、デイドラ公はプロトニミックとネオニミック以上のニミックを所有しているという。これは命令に従わせようとする敵から身を守るためのさらなる防護手段として機能する。そうしたニミックが存在するならば、それは非常に強力で、細心の注意を払って守られているはずだ。

最後に、書記の身で僭越ながら忠告をしておきたい。ニミックを利用することは、敵を作ることである。デイドラはこの方法で彼らに力を行使しようとする者を酷く嫌う。実際、デイドラのニミックを書き記すことさえとてつもなく危険である。自分の名前の一部でもどこかに記録されていることを当のデイドラに知られれば、そのデイドラは万難を排して記録を破壊し、それを書き記した定命の者を罰するだろう。

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