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書籍

最後の要請

首領スーラック、

スティルライズ村はこの件に関する君の決定を待つ余裕はない。デイドラ公と取引しなければならないという気後れは理解できるが、手遅れになる前に代替案を検討してくれ。

長年の間、首領の決断力を伴った統率のおかげでスティルライズ村は災害や戦争や伝染病には遭わずにすんだ。シャドウフェンの他の場所は苦しんだにも関わらずだ。彼らの知恵が我々をかくまい、守り、健やかに保ってくれた。

しかし今では、あまりにも多くの友や隣人や家族を埋葬し、火葬してきた。これ以上墓を掘り、死体を焼く薪を組まなければならないのか? 病気の子供達に、もうすぐ良くなると嘘をつき続けなければならないのか?

君は長年、スティルライズ村を助ける私の助言を信頼してくれた。これは最後の助言だ。祠に入って何があるのか見せてくれ。そうでなければ、これ以上君を援助できない。

私だってこんなことはしたくないんだ。古い友よ。昨晩関節痛が始まった。呪術師チラーが正しければ、私達は2人共1週間と持ちこたえられないだろう。

行動を起こしてくれ、首領スーラックよ。そうでなければ、君は何も率いていないのと同じだ。

ヘルシュク族長
第二紀561年、薄明の月15日

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