物語内容
奪われた木箱
オルテン・ミーアリールの集落に行くと、アルゴニアンが助けを求めてきます。
すまない、旅人よ、少し時間はあるか?
ハックウィングの群れに攻撃されて、逃げている時にとても重要な品を失ってしまった。
取り戻すのを手伝ってもらえれば、高額の報酬を支払おう。
何を探せばいい?
前腕ほどの長さがある、飾り気のない木箱だ。
最後に見た時は、襲ってきたハックウィングのくちばしの中に見え隠れしていた。
この港の北西にある巣まで持ち帰ったのかもしれないな。
それで、それを探して欲しいのか?
これほど重要なことでなければ頼まないさ。
その箱には私の村の思い出となる品が入っていて、なくすわけにはいかないんだ。
手を貸してくれるか?
わかった。
ハックウィングの巣に向かって箱を手に入れよう。
いろいろとありがとう、旅人よ。
お前はこの年寄りの心を静めてくれた。
もちろん、ここで帰りを待っているとも。
ハックウィングは危険な生物だから気をつけろ。
素早い攻撃を仕掛けてくる。
この木箱は、なぜそんなに大切なんだ?
言っただろう、村の記憶が詰まっているんだ。
村にはもう…戻れない。
これが唯一残されたつながりなんだ。
なぜ戻らない?
戻るべき場所がないからだ。
部族がインペリアルの襲撃者に攻撃された。
大勢が殺されて…ヒストの木が燃やされた。
それ以来、ずっと彷徨っている。
お悔やみを。
もう昔の話だ、旅人よ。
だが、残されたのは、その記憶しかない。
取り返す協力をしてくれたら、心から感謝する。
この村について教えてくれないか?
この物語を聞いてたことがない子供がいるとは思えない。
結局のところ、ヒストが眠ることはあまりない。
大いに力になってくれた優しき者には、根の癒やし手になってもらいたいものだ。
調子はどうだ?
ああ、悪くないよ。
ブライトスロート族はこんな老いた老人をとても歓迎してくれている。
もちろん、癒す力が役立つ時は手を貸しているとも。
ああ、しかし、話が長くなったな。
他にも挨拶する人がたくさんいるだろう。
元気で、癒せし手。
お前も達者でな、根の癒やし手。
いつも太陽の祝福がありますように。
ハックウィングの巣
ハックウィングの巣を調査して、癒せし手の奪われた木箱を探しましょう。
ハックウィングの巣を調査すると、木箱はありませんでしたが、狩猟部隊の痕跡が見つかります。
癒せし手の所に戻って、狩猟部隊の痕跡を見せましょう。
何も持たずに戻って来たようだな。
箱は見つからなかったのか?
いや、しかしこのペンダントと矢を見つけた。
このペンダントは、ルートハウス族のものだ。
どうやら、彼らの狩猟部隊が先に到着していたようだ。
おそらく箱も持っていったんだろう。
彼らのキャンプはここから北にある。
もう少し手を貸してくれないか?
行って調べてみよう。
気をつけろ。
ルートハウス族は必ずしも好戦的なわけではないが、彼らの欲望はヒストの根よりも深い。
私の箱には何の価値もないが、興味を示せば利用してくるだろう。
箱の中に何が入っているか、聞いた方がいいだろう。
ああ、そうだな。
焦げて枯れている、大きな枝だ。
それは…私の村のヒストの木の一部なんだ。
わかった。
キャンプに向かってルートハウス族と話そう。
仕事が終わったら、ブライトスロート村まで会いに来てくれ。
お前に頼み事をしすぎて申し訳ないが、その枝は私にとって重要な意味を持つんだ。
失ってしまったら、どうしていいかわからない。
いつもこのヒストの枝を持ち歩いていたのか?
ああ、いつも持っていた。
村のヒストの木が燃やされたとき、枝を1本折って取っておいたんだ。
驚きべきことに、何年もそのまま残っている。
村とのつながりはもうこれしか残っていない…部族の仲間たちとのつながりも。
なるほど。
部族のヒストとのつながりは神聖なものだ。
互いになくてはならない。
だから、枝が手元にある限り、部族が本当の意味で失われることは決してないと感じていた。
ばかげた考えだが、おかげで前に進むことができたよ。
別の部族に属したことはなかったのか?
昔はどこも故郷とは呼べなかった。
だからただ彷徨うばかりだったんだ。
でもついに、マークマイアに帰る場所を見つけた。
今はブライトスロート村の歓迎を受け、部族の一員になるべきだと思っている。
ルートハウス族のキャンプ
ルートハウス族のキャンプに行って、癒せし手の木箱の有無を確認しましょう。
ルートハウス族のキャンプで、テム・テイと会話しましょう。
ルートハウス族に何の用?
近くのハックウィングの巣で木箱を見つけなかったか?
見つけたかもしれないわね。
もしそうだったとしても、関係ないでしょう?
ただ…そうね。
どうやら、あなたは力のある戦士のようね。
この箱が大事だと言うなら、ちょっとした取引ができるかもしれないわ。
どんな取り決めだ?
ここに来る途中で、ブラックガードに出くわしてね。
犠牲者は出なかったけど、荷物を奪われたの。
正直言うと、これはすごく恥ずかしいことなのよ。
彼らの隊商に潜り込んで、奪われた狩猟弓を取り返してくれたら、箱を渡すわ。
わかった。狩猟弓を取って来よう。
ブラックガードの隊商は、ここから北へ進んだところにいるわ。
特に問題はないけど、油断はしないで。
この狩猟弓は何か特別なのか?
ウクシス・ビーコ、絆の儀式のパートナーのものなの。
素晴らしい人だから、それに釣り合うものを盗まなければならなかった。
探してもらいたい狩猟弓は、彼の部族に代々受け継がれているものよ。
絆の儀式のパートナーの弓を盗んだのか?
ええ、そうよ。
他のどうやって自分の価値を証明するって言うの?
だからこうして盗むことに意味があるの。
私が正当な理由で盗んだものをブラックガードに盗まれたら?
とても恥ずかしいわ。
ブラックガードのキャンプに行って、狩猟弓を取り返しましょう。
狩猟弓を手に入れたら、テム・テイに渡しましょう。
戻ってきたのね!
狩猟弓は取り返してくれた?
ああ。狩猟弓を手に入れた。
ありがとう。報酬を払わないとね。
箱はハックウィングのせいで傷ついているけど、中にある枝は無傷よ。
きっと、強力な魔法で守られているのね。
強い魔法?
ええ、とても不思議よね。
古くて焦げた枝を、誰がここまで大事にするの?
箱自体はいつ壊れてもおかしくなさそうだから、わざわざ手に取るつもりはない。
でも中の枝は、長旅にも耐えられるはずよ。
枝を埋める
ブライトスロート村にいる癒せし手に会いましょう。
ついに見つかったのか?
ああ。枝を手に入れた。
ヒストの感謝しよう。
もう二度と戻って来ないと思っていた。
ええと…旅人よ、最後に一つだけ頼みを聞いてほしい。
前にあるヒストの根の側に、この枝を埋めてくれないか?
なぜこれを埋めたがる?
長い間この枝を持っていた。
昔の故郷のもので残ったのは、これしかない。
家族も、友人もいなくなってしまった。
これは昔の事を思い出すためだけのものだ。
でも今は新しい村があり、新しい故郷がある。
ついに過去を捨てる時がきたんだ。
わかった。ヒストの根に埋めよう。
ブライトスロートの長老たちから、枝を埋める許可をもらっている。
どうか根を傷つけないように、気をつけてくれ。
ブライトスロート村のヒストの根に、癒せし手の枝を埋めましょう。
お前の手によって、私の旅は終わりを告げた。
ありがとう。愚かな考えだろうが…我が部族の一部が、この村の一部になったような気がするんだ。
ああ。結局、今ではこの村の一員ではないのか?
確かにそうかもな。
私も、ヒストの枝と同じように部族の一員だった。
ほら、報酬だ。色々とありがとう。
ようやく落ち着ける気がする。
何年も悲嘆に暮れていたから、とても意味のあることだ。
クエストを完了する。
今は村の繁栄に向けて働く時だ。
もちろん、私は癒やし手として奉仕を申し出た。
あらゆる旅をしてきたから、この分野ではかなりの経験がある。
旅について詳しく聞かせてほしい。
村が失われたのはとても悲しいことだった。
朝起きるたびに、あの夜のことを考えていた。
叫び声、血、灰…。
それで、マークマイアを去ることにしたんだ。
それでも枝を持っていたが。
それに、思い出もな。
どこに行った?
色々名所へ行ったよ。
とは言え、ほとんどの時間をエルスウェアの友好的な街で過ごしたんだが。
この魔術の腕で、癒せし手と呼ばれるようになったのもそこだった。
それから何年も過ごした後、私は故郷に帰ることにしたんだ。
なぜ帰ることに決めた?
ただ、故郷の地が恋しいと気付いたからだ。
ヒストの根から離れて異国の地で死ぬのは、辛すぎて耐えられない。
だから、ここに来た。
後日談
癒せし手を知る者
マークマイアのストーリークエスト「川と根にかけて」を完了後、ルートウィスパー村にいるトゥウルに癒せし手について聞くことができます。
自分のことを話してくれ。
昔、村の木の番人になるための教育を受けた。
何年もヒストの道と、その意思を解釈する方法を学んだ。
だが、私は木の番人になる器ではなかったのさ。
インペリアルどもが故郷を破壊し、ヒストを焼き払った。
癒せし手という治癒師のことを知らないか?
彼はその村の出身かもしれない。
癒せし手、癒せし手…治癒師?
教えてくれ。
焦げた枝を持っていなかったか?
ああ。
枝がなくなった時、見つけるのを助けた。
また、枝をヒストに埋めた。
ヒーク・ベツだ。
村が襲撃された後一緒に旅をしていたが、奴はすぐにマークマイアを去ると決めてしまった。
どうしているか、ずっと気にかかっていたが。
奴を助けてくれたようだな。
礼を言う。
もし会いたければ、ブライトスロート村にいる。
きっと行こう。
最後に話をしてから随分経ってしまったからな。
だがまずは、ルートウィスパーが栄えるようにしなければ。
むろん、お前の助けによってな。
コメント