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書籍

倒れし者の言葉

デイドラ公を決して信じるな。この件から学んだことはそれだけだ。私は昔、自分には目的があると思っていた、大がかりな計画の一部なのだと。私は目的を果たした。少なくともそう思っている。だが結果的に、それは想像したようなものではなかった。メリディアは私を器だと言った。私の運命は、彼女が作った瞬間に決まっていたのかもしれない。

私は彩られた部屋に戻ってきた。私はメリディアのためではなく友人のため、剣の修復に力を注いだ。それが私の目的だと思ったからだ。確かに私は戻ってきた。だが今回は前と違う。私の光は消えかかっているのだ。暗闇が近付いている。もう時間がない。光が消えてしまえば、全て終わりだ。

メリディアについて教えておきたいことがある。彼女は詐欺師だ。彼女に尽くすことで、私は自由を与えられるはずだった。彼女は私に、自由とは虚無を別の言葉で表現したものだと語った。彼女を信じるな。デイドラ公を信じるな。絶対に。

だが私は安寧を手に入れた。メリディアは私に世界と守るべきものを見る最後のチャンスを与えてくれた。かつて愛した者たちを救うため。少なくとも、それには感謝している。

できるなら全員に別れの挨拶をしたかった。スコルド。ガブリエル。寂しくなる。だが、とにかく〈キャラクター名〉だ。彼らが私にとってどれほど重要な存在だったのか、理解されることはあるだろうか。もしかしたらまた会えるかもしれない。他の場所で、他の時間に。だがその時の私は、こんなことを書かないだろう。そんな私もいつかいなくなる。仕方ない。

できることなら皆と一緒にもっと過ごしたかった。もっと冒険に行きたかった。いつも話していた飲み物を注文したかった。

友人たちには安寧と幸福と愛に満ちた人生を送って欲しい。私は手に入れられなかったが、彼らには権利がある。この本を見た人に言っておくが、私はここで挙げた人々のことを決して忘れない。彼らに会うことを願っているが、会ったら伝えて欲しい。

愛する者を守れ。手放すな。その瞬間を大切にしろ。笑顔にし、一緒に喜べ。一緒に笑いながら、とても貴重な瞬間だということを決して忘れるな。

それから、私のことを忘れるなと伝えてくれ。まあ、私は伝説の存在だからな。

親切で、男前で、謙虚な騎士

ダリアン・ゴーティエ

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