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書籍

ヴェヤの個人的メモ(パート4)

サマーセットに近づいている

あたしは生まれ変わった。

あたしがたどってきた道は、あたし自身の道ではなかったと母が明らかにしてくれた。あたしはこの世界の規範や法の奴隷になってしまう。あたしは別人の道を歩かされている。あたしは自由になるべきであり、自由とはあたしがなるべきものだ。

闇の中から、新しい夜明けがこの世界にやって来ようとしている。夜明けの到来とともに、憎悪、強欲、死は一掃されるだろう。あたしはこれがいつ起きてもいい。これほど自分が果たしたい役割について確信できたことは、かつてなかった。

母はあたしにベドラムの宮廷の地位を申し出てくれた。この新しい世界を顕現するために尽くしてきた集団だ。だが、母の計画はこの名高い集団をも出し抜く。

母はあたしに新たな名前を与えてくれた。新たな目的も。血が流されるだろう。命が失われるだろう。だが最後には、世界そのものが変化する。もはや苦痛はない。喪失もない。

もうあたしはレドラン家の娘ではない。今ではノクターナルの娘だ。

我が名はタンディルウェン、よりよい世界が灰から生まれるように、世界を燃やそう。

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