ソーンファングのゲロドロス著 我々の族長がこの島への移住を選んだことに対して、多くの者が疑問を抱いた。サマーセットが我々にとっての安全な避難所だと、誰が思えようか? だが私は、彼女の決定に知恵が見える気がしつつある。 端的に言って、ハイエルフはウェアウルフへの対処法を知らない。隔離されていたため、この島では大した問題ではないように思う。賢明に振る舞う限り、かなりの長期間を注目されずに済むはずだ。 競合することもない。とにかく群れは、縄張り意識の強さで悪名高い。過去の対立で多くを失った。だがここには他のウェアウルフがほとんどいないし、群れとなるとなおさら少ない。我々は数を失うよりも増やす可能性が高い。 数を増やすといえば、族長がやっと説得できたことは有難い。群れを強化する必要があるが、唯一の方法は力によるものだ。ここには我々の祝福を喜んで受け入れる者がほとんどいない。旅人を捕らえて追い返すのは危険が伴うが、攻撃に備えて数を強化しなければならない。 今度捕まえた者は、うまく変えてやらねばならない。ウッドエルフの仲間をうまく変えられなかったのは残念だが、仕方がない時もあるのだ。
アルコンの森の群れ

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