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書籍

アルテウムの謎

女王代行への報告
宮廷顧問、ペネウェン著

アイレン女王陛下の代行者殿

長く予期されぬ不在からサイジック会のメンバーが世界に帰還したという噂を追い続けている。有力なサイジック会のモンク、ハイエルフのリラサがソーサ・シルのクロックワーク・シティの帰還について、勇者に連絡を取ろうとしたことは確かなようだ。再び現れた理由と、それがアルテウムの帰還も同時に意味するのかどうかについては、調査を続けている。軍部の指導者は、この件について懸念を表明した。複数の宗教学者も懸念を表明している。(本当に戻ったとするなら)アルテウムの帰還が良い前兆なのか悪しき前触れなのか、真っ二つに意見が別れている。

過去の記録から、島について以下のような事実を発見した。のどかな果樹園、広々とした牧草地、霧深い森林が島の多くを占め、穏やかで静かな湖も複数存在する。サマーセット南西の海岸先にアルテウムが確認できた最後の時期は500年以上前で、その時の目撃情報によれば、ある変わった建造物が建っていて、周囲の田園に自然と溶け込んでいたそうだ。セポラタワーは島に建っていたと思われる。このハイエルフの時代以前からある遺物は、謎めいたサイジック会の本部であり、夢見る洞窟の入口を守っていた。伝説によれば、ソーサ・シルもオブリビオンへの移動手段として洞窟を使っていたらしい。記録を見ると、アルテウムは350年前にタムリエルから消息を断っていた。

サイジック会は魔法を使う修道士の集団で、魔術師ギルドよりも歴史が古い。灰色のマントを着た構成員たちは、かつて霊的、魔法的な問題についてタムリエルの支配者に助言を与えていた。アルテウムが戻ったことで、サイジック会がまた政治に関わるようになるのかどうかはまだ判断できない。長命だった儀式を統べるイアケシスが、今も指導者なのかどうかもまだ分からない。サイジック会の代表者に会いたいという多くの申し出が却下されたからだ。

サイジック会に関して、さらに情報がある。

サイジックのモンクは「古き習わし」に従っている。神秘主義、十一の力、聖なる法によって、実在の本質が哲学と生き方に集約されている。彼らは「アース・ボーンズ」とも呼ばれ、タムリエルを歩いていたエドラの子孫、人類とエルフの始祖とも言われるエルノフェイについて深く理解していたと言われている。サイジック会が使用していた儀式魔法の多くはその理解を利用しており、おそらくそれによって時間と天候の影響から守られたのだろう。往時の彼らは卓越した予知者であり、時間と空間を超えた遠い出来事を知ることができ、他の魔法使いよりも通信の能力に優れていたとも言われている。

サマーセットとアルドメリ・ドミニオンにとってこれが何を意味するのか、それはまだ不明だ。サイジック会の力を味方にする必要があるかもしれないが、今のところ対話を始めようとするこちらの努力をすべて拒絶している。ソーサ・シルのクロックワーク・シティがあるモロウウィンドの密偵からも報告が届いている。彼はサイジック会とアルテウムとの深い関係が記録されており、私もサイジック会とクロックワーク・シティが開かれたことの関連を偵察するため、ダークエルフの地に向かうべきかもしれない。何か重大なことが、定命の者の手が届かない高みで起きている可能性がある。

できるだけ早く戻るつもりだ。

顧問、ペネウェン

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