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書籍

アリクルの冒涜と狂乱

ヘガテの王家への報告書

外部者管理局 タジーム博士

おお、モルワに愛されゼェトの涙に祝福されし方々よ

卑しき召使は、己が無価値な存在であることをお詫び申し上げます。取るに足りない考えで両陛下の高尚なる瞑想の時をお邪魔することをどうかお許しください。先週のふとしたお申し出は私にとっては厳しいご命令でしたがそれにお応えし、報告書をご用意いたしました。アリクル北部で最近発生している、不浄の不死とその異例な隠蔽手段についてです。

復活した我々の先祖たちと不浄な交流があるとして避けられている、北の荒れ地の追放されし部族であるアシャバーについては以前お伝えしました。彼らの起源は古いのですが異常な行為が現代まで続いているという事実は、フォアベアーの一部の恥知らずどもの内密の支援によるものと考えられます。何より許されざる、伝統に背く行為を彼らは黙認しているのです。

この仮定は最近の出来事により裏付けられるでしょう。それについてはこれより謹んでお伝えします。センチネルでは、簒奪者ファハラジャードが彼の元に助言者を集めています。幾人かは評判に曇りなき者ですが、ほかの者は名の知れたフォアベアーの活動家たちです。彼らは故ラムジ王(どうかトゥワッカが王の魂を碧落の岸へ導きますように)による神に祝福された統治に公然と反対していたのです。その怪しげな高官の1人、ストゥラという者は好ましくない助言者である上、実は死霊術師であるようなのです。我が局の密偵たちによりますと、このストゥラはファハラジャード「王」の高官たちを皆殺しにし、ファハラジャードを殺させようと蘇らせたとのことです。この企ては失敗しファハラジャードは死を免れましたが、ストゥラも逃げおおせたのです。

ストゥラは東へ逃げ、黒き虫の教団の団員らと合流しました(両陛下は恵雨の月2日の私の報告書を思い出されるでしょう)。大部分はラー・ネトゥーであるアンデッドたちが、砂漠の奥地の忘れ去られた墓地で大量に蘇らされたのです。ストゥラはこの不浄の手下たちを率いてセンチネルに向かいました。

我々の情報提供者たちによると、ファハラジャードは堕落したのです。恐ろしいことに追放されし者アシャバーに対し、ストゥラに対する介入を頼んだといいます。アシャバーの首長であるマリマーは同意しました。しかしファハラジャードがどんな下劣な条件を突きつけられたのかは突き止められておりません。アシャバーは禁じられた神秘の技で奇襲をし、ストゥラのラー・ネトゥーの軍勢を倒したのです。ストゥラ自身は追放者マリマーの刃に倒れたと言われています。

もちろんファハラジャードはアシャバーへの要請については口をつぐんでいます。そして公にはセンチネルを代表し聖なる神々の介入に感謝しています。フォアベアーの強奪者が追放されし者たちと不穏な会合を持ったという噂を流布すべきか、その判断は両陛下にお願いしたいと思います。

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