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書籍

失われた記憶

なんという不愉快な気分だろう。何の問題もない日があったかと思えば、次の日には目覚めた瞬間から不安と心配が続き、何かが足りないという確信がある。何か決定的に重大なものが。

今私はそれを経験している。自分が昨日までは深く、完全に知っていたものが消滅したような気分。漠然とした夢を除いては、痕跡も残さずに消えてしまった。仕事にも影響がある。他の解読者に同じような喪失感を経験しているかと尋ねた。彼らはすぐによそ見をして、答えようとしなかった。

たとえどうかしていると思われようとも、現実が何らかの仕方で変化したのだと私は思う。何かが昨日まで絶対的な真理だったものを消去したのだ。最悪なのは自分が失ったものが何か、見当もつかないことだ。

このことで上司には注意されたが、グレートアイと直接話さなくてはならない。何かが現実を変えたのなら、我らが主もきっと知りたがるはずだ。

もしかすると、この変化に気づいたことで褒美を与えてもらえるかもしれない。

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