キャラクター特集　夜のごとく鋭き者

レイニラ・トレヴィリから彼女の仲間、シリル・カロへの手紙

シリルへ、

長い間、会うことができなくて残念だわ。メヴェイが小包を送ったはずだけど、もう受け取ったかしら。最後に話をしてから、非常に多忙な日々を過ごしていたの。音沙汰がないということは元気にしている証だと思いたいのだけれども、まだ農家の窓には2つのランタンがまだ置かれていることを願うわ。

今回は頼みごとがあって手紙を書いたのではなく、ずっと探している友人について調べてほしいの。私が知っていた頃は、夜のごとく鋭き者、略して鋭き者と呼ばれていたわ。最近は別の名前で通っているかもしれないけれど。正直、そうであることを願っているわ。

あなたは既に気づいていると思うけれど、彼はアルゴニアンよ。アルゴニアンにしては背が高く、深い青色の鱗、黒い角と顎の棘、黒い羽毛の紋章を持っていて、目の周りにある赤い模様が特徴的で、一目で彼とわかるはずよ。これは、自然魔法に長けている証として部族から授かったものだと彼は言っていたわ。私が知っていた頃は、そのような魔法を使うことが許されない世の中だったけれど、あれから数年経って状況は変わったのかもしれないわね。

鋭き者は私の友人であり、初めての依頼人だったわ。当時、私が未熟だったばかりに、彼を苦しめてしまったことは今でも後悔している。その頃の過ちを犯した自分を許すことはない。だからこそ、ちゃんと償うことにしたの。彼がブラック・マーシュの新しい住処に落ち着き、閑静な海で釣りをする穏やかな日々を過ごしていることをずっと願っていたわ。もし彼が幸せで安全であったならば、彼からの連絡がなくても心配することはなかった。

今回筆を執ったのは、撤収を待っていたある依頼人が、鋭き者の特徴に当てはまるアルゴニアンを見たという知らせを受けたからよ。そのアルゴニアンが領地内にいた衛兵を殺害しようとしていたところを取り押さえた依頼人は、彼が私たちの仲間（少なくとも私はそう思っているわ）だと気が付き、彼には他の目的があったことにすぐさま気が付いた。そして、2人は争うことなくその場を後にした。奇妙な偶然だけど、ここ数年で耳にした彼に関しての情報はそれだけよ。他の噂では、テルヴァンニ家の後援者のブローカーから、傭兵や暗殺の仕事を受け持っているなどの話もあるわ。

このような噂を聞いていると、言いようのない悲しみと、鋭き者がまた元の場所に戻ってしまうのではないかという不安に押しつぶされそうになる。今のところは誰も彼を特定できないのは、良くも悪くもあるわ。

忠告しておきたいのは、鋭き者は近寄りがたい存在だということ。つまり、万が一彼を見つけたとき、例え友好的な態度で近づこうとも、その差し出した手を失いたくないのであれば彼に不用意に近づかないことね。彼のような道をたどってきた人なら誰でもそうなってしまうように、反社会的で人を信頼するには多くの時間が必要よ。人混みが苦手で、特に位のある人物とはうまく付き合えない。けれども、その氷のように冷たい外見の奥には、思いやりのある、平和で尊くある人生を送るにふさわしい忠実な友人が眠っているわ。

話せば長くなるけれど、私の名前を出したとしても、理解してくれることはないわ。もし何らかの奇跡が起きて、あなたやあなたが信頼を置く人物が彼に遭遇した際は、過去の古い友人がもう一度会いたがっているとだけ伝えて。私のことだけではなくて、彼が昔約束を交わした人が関わっていると。

何よりも、彼には親切に接してあげることを忘れないで、シリル。一人で自分の居場所を見つけようとしている間、彼がどれだけ孤独だったかは想像するのは容易いでしょう？

あなたの友人

R.T.

キャラクター特集 ー夜のごとく鋭き者