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書籍

キャラクター特集 マスター・マルケスト

キャラクター特集とは、ESOの新コンテンツが実装される時に公式サイトで配信されるWEBページで、ゲームに登場するキャラクターを深掘りする内容のページになっています。

整理者たち

マスター・マルケストについて話し合いたい。彼は保管庫を調査し、私たちと共に整理をするためここに来た定命の者よ。研究者だったと聞いているけど、何を研究しているのかはまだわかっていない。アポクリファについての本を読んでいることは知っている。彼はこの領域の歴史と、ハルメアス・モラの他の次元とのかかわりに執着している。多くの記録が残されている、彼の故郷の次元ニルンへの介入よりも、アポクリファと他のデイドラ領域とのやり取りに関する、抽象的な仮説に興味を引かれるそうよ。もっと正確な本を探してくれと私たちに頼めばよさそうなものだけど、この男は事実に興味がないみたい。彼の関心は、定命の者が真理とみなしている内容にある。そんなもの、大半の研究者は忌避するでしょうに。

マルケストはまた、とても幅広く本を読んでいる。だから彼の研究主題を特定するのは困難よ。アポクリファの湖すべての名前を記した本を見ながらブツブツ言っていたかと思えば、それを脇にのけて料理本を取り出したのを見たことがある。なぜ? アポクリファで奉仕する定命の者は皆そうだけど、彼も食料を摂取する必要はないのに、なぜ急に料理本? 私が尋ねると、余白の書き込みを探していたのだと言うのよ。でもメモや落書きが文章に匹敵する重要性を持つはずがないでしょう。この定命の者は好奇心が強い。私は好奇心の強い者が好きになれない。

自分の力だけでマスター・マルケストを理解しようとするつもりはない。皆のマスター・マルケストとの交流の話をまとめて。全員で彼の性質を明らかにしましょう。

整理者ゼス

ーーー

ゼス、

メモを見た。実に天才的なアイデアだ! 即座に、かつ熱烈に同意する。そのマルケストとかいう生き物の正体を調査するべきだ! で、マルケストという生物はどいつのことだ? 足に覆いの付いた青白い奴か? 以前保管庫には定命の者が大量にいたが、今でさえ連中を見分けるのに苦労している。

まあいい、当然マルケストとかいう定命の者と会っているはずだ! 彼の腕は細く、苦労を知らない。座る椅子周辺の床には薬草調合のレシピが散らばっていた。そこから導かれるのは驚くべき事実だ。この定命の者は年寄りなのだ! 関節が劣化しているから、あのレシピで苦痛を和らげているのだろう。常に陰気な表情をしていることもそれで説明がつく。

しかし不幸な老化現象にも負けず、彼は意外なほどの機敏さで保管庫を動き回っている。定命の者特有の劣化による身体的苦痛と戦っている姿は、なかなか見上げたものだ。勇気を示している! あの定命の者にはあっぱれと言ってやりたい。実にあっぱれ!

整理者エル

ーーー

ゼス、

保管庫に送られてきた最新の定命の者についての記録を作るんだな? 保管庫の棟で何度か見かけたぞ。探している本を見つけると、我慢できず読んでしまうらしい。目録をちゃんと設置しておいてよかった。マルケストが崖から落ちるのを見たからな。空を飛べない生物にとってはとてつもなく危険なことだ! 読んでいた本を永久に失うところだったぞ! 保管庫に迷い込んで、無事に戻る道を見つけられなくなる可能性もあった。この事態が繰り返されないよう、彼を説得してガードレールを設置させたほうがいいのではないか? 我々の本には代わりなどないのだから!

その次に彼が保管庫に入った時は、すべての目を使って見張っていた。するとあの男はまたやった! 定命の者は短命なのだからもう少し注意を払うだろうと思っていたが、あのマルケストとかいう者は、知の呼び声に逆らえないらしい。

しかし、彼はずっとハルメアス・モラの信者だったわけではない。二度目の転落死未遂の後、そのことを尋ねてみたのだ。マルケストは若い頃、年少の定命の者を教えていた。だがその後彼は研究にのめり込み、すぐに頭角を現した。生徒たちを懐かしんでいる様子はなかった。大変な仕事だったと言っていたな。確かにそうかもしれない。我々も定命の者に重要な教訓を施している――例えば、読書中に崖から落ちないことだ。だが、彼らが教えに従うかといえば、今のところは否だ。しかし、まだ先はある。希望は捨てていない。

整理者キフ

ーーー

ゼスと皆へ、

どうして皆、この定命の者を心配するの? 私はその者から奇怪な振る舞いや不都合な態度を感じたことはないし、他の皆も同じでしょう。彼は見た目どおりの人物に見える。保管庫を管理するために送られてきた定命の者よ。期限付きなだけで、私たちと同じ。彼は私たちが気づかないことに気づくみたいだから、それは役に立つ(少し面倒臭いけど)。保管庫の照明の一部に調節が必要なことを指摘し、背表紙が擦り切れている本を何冊か修理に出してもくれた。彼は速やかに保管庫を何度か修理したし、そのおかげで保管庫の見た目が改善したのは認めざるをえない。私たちはなぜこの問題に、今まで気づかなかったの?

キフと同じで、私も保管庫の保全にしっかり目を配っておくつもりだったけど、あの定命の者は私より上手だった。マスター・マルケストは棟の1つからスイートロール(調べたけど、定命の者の珍味だそうよ)のような匂いが漂い出したことに気づいたの。もちろん私はその部屋の香りの変化には気づかなかった。最初はね。でも、しばらく時間をかけてニルンのパンや焼き菓子に親しんだ後では、私もマルケストが正しいと認めたわ。

保管庫には何か不思議なことが起きている。何かが棟に変化を持ち込んでいるのよ。私たちはこの空間に慣れ親しみすぎていて、変化に気づかない気がする。マスター・マルケストの目の数は私たちより少ないけど、違う種類の目を持っている。きっと彼ならこの変化の原因を突き止め、元に戻す力になってくれると思う。そうなるまで、私たちは彼を助けるべきよ。

整理者ジュン

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