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書籍

オグヴァル従士への手紙

オグヴァル従士

ご依頼のとおり、海の巨人についての情報を可能な限り集めました。予測に違わず、大した情報は得られませんでした。大部分の情報は、吸血鬼がカイネズ・パーチへ来る前に港を去った老人たちから聞いたものです。彼らは熱心に話してくれましたが、精度は疑わしいでしょう。何と言っても彼らは船員です。船に乗るより嘘をつく方がうまい。しかし、手に入ったのはその情報だけです。

ステグリルによれば、海の巨人は本土の巨人の親類ですが、より賢いそうです。彼とおかしないとこのようなもの、だそうですが。これはイングフィルの証言とも一致します。彼は海の巨人が言葉を話すのを聞いたと言います。半巨人だけではありません。彼が言うには、一番大きな巨人がシロディール語で何か叫んだそうです。これが本当なら、巨人に関する我々の知識は完全に覆されるでしょう。私も古代の巨人やアトモーラのタイタンの物語は聞いていますが、おとぎ話だと思っていました。ステグリルは断言していますが、実は自分で見たことはないと認めました。どう考えるかはお任せします。

実際のところ、船員たちは全員がこれまで海の巨人を見たことがないと白状しました。「見たら生きては帰れない」と言うのです。ただ1人だけ、以前に海の巨人を見たと主張する者がいます。セングレットです。一番の年寄りで、少なくとも80歳にはなるでしょう。彼女はドーンスター西の漁村で育ち、海の巨人が沿岸を襲った話を祖母から聞いたそうです。それは「ペイルがドラウグルの心臓のように冷え込み、ホーカーが岩の上で凍え死に、トロールが極寒に泣いた時」だったと。そして、第二紀532年にそんな冬が訪れました。セングレットが冷たい突風の中、沿岸に立っていると、ロングシップが一隻、みぞれ交じりの雪を突き抜けてくるのが見えたそうです。それだけです。それで話は終わりです。

お気づきのとおり、ここ数年間は暖冬が続いています。少なくとも、例年と比べれば暖かい。ですから、セングレットの話は筋が通りません。吸血鬼を考慮に入れなければ。ファルグラヴンが人々の心を歪め、泡立つ血の渦を起こして船を沈めていることは有名です。奴が巨人に何かを提供したのか、それとも隷属させているのか。いずれにせよ、誰も予期しなかった同盟です。本土に到達しなければいいのですが。ソリチュードの民にあれを押し返す力があるかどうかは、確信が持てません。

スンヴィルデ

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