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書籍

夜のごとく鋭き者からの手紙

かつて、自分が未開の地を自由に流れる川になった夢を見た。進む方向を求めて広がるが、どこを向いても進めず、干からびた。

自分を知ろうとするのはまさにそういう感じだった。だからやめた。

ソンディヴェルにはあらゆるものを奪われた。家。家族。自由意志。奴の実験を通し、記憶も奪われた。

お前と出会ったとき、過去に関する答えが再び顔を出した。自分の中を流れるものを感じた。あることさえ知らなかったものだ。

フェデロ。私とはまったく違うが、私を変えようとも抑制しようともしなかった。前と同じように感じさせてくれた。以前は気づかなかったが、友人だ。

ディミク・エイ。血は繋がっていないが、魂や記憶よりも深いところで繋がっている。彼女を守ると約束したことは覚えていないが、失敗すると打ちひしがれた。

反抗心。母国語であるジェル語の一部。釣り… 記憶でも習慣でもなく、もっと強いものだ。ヒストの木の近くで感じるのと似ている。切望と絆。平穏と混乱。

ソンディヴェルに由来する部分もある。再び自分が川になったのを夢見ると、奴に流れをせき止められ、泥を走らされ、自分に属さないもので埋め尽くされた。不信。暴力への傾倒。ずっと抱いてきている怒り。

しかし今はお前がいる。前とは違う。

再び、川になった夢を見た。飛び跳ねる魚がたくさんいる山の急流だった。緑の森の中で笑う小川だった。強くて深い流れが日当たりのいい谷間を曲がりくねりながら進んでいた。大地が自分を形作り、導いたが、抑制しようとはしなかった。

俺を変えてくれたのはソンディヴェルではない。お前だ。

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