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書籍

ハバート・アンシネットの日記

上級公文書保管人および研究者、ハバート・アンシネットの日記より

ドレサン砦の保管庫は引き続き拡張しうまくいっている。時代の知識に関わる仕事をするのは大好きだ。ただの定命の者による努力では、広大であらゆるものを包むハルメアス・モラのアポクリファに匹敵することは不可能だと分かっているけど、ここで満足してる。それにもちろん、あふれる情報と歴史に囲まれるために、デイドラ公に魂を売り渡した奴隷にはなってはいない。(アポクリファの果てしない書庫をさまよう夢はたまに見ることがあるけれど)

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若手の見習いには何度も、書物は1冊ずつ埃を払い、注意して元に戻さないといけないと言ってある。ガトリンが書物の棚で、ただ適当に布で本の背を拭いて埃払いをしてるのを見つけた。私達の皮膚にある自然の油分を貴重な書物に付けてはいけないと、何度も何度も念を押したのに、彼は手袋も着けていなかった。

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戦争は気にならないと言いたいところだけれど、そうすれば嘘になる。長老レディ・ドレサンと、砦の中に保管されたこの知識の宝庫について話した。特にアルケインの魔術に関する書物は、悪い手に渡ってはいけない。主に私が責任を持って実行することになる保存計画がある。戦闘が激しくなるにつれてほとんどの職員は逃げてしまった。戦争に参加に行った者や、家族のいる故郷へ戻った者。他はどこへ行ったのか分からない。でも同僚の一部はまだ少数残っている。ドレサン砦は私達の故郷であり、ここにある知識の蔵書庫は一生続ける仕事だ。この蔵書庫の中でも特に貴重な宝用に安全な場所を用意するため、彼らに手助けを求めることにしよう。犠牲が必要になる。

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時がおかしな進み方をしてきたけど、ここはもう平穏になった。私は砦の宝を保護すると誓いを立てた。保管している蔵書を目録で整理することに数え切れないほどの年月を費やした。うぬぼれてるように聞こえることを承知で言えば、人々や場所や蔵書の関連書物を相互参照させた私の一連の図表は、有用であり芸術品だ。誰かがいつの日か、私達が収集した情報を必要とするはずで、その者達が大いに活用してくれると思う。

カビが気掛りではあるが。

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