スポンサーリンク
書籍

イズモサールの力

(焼け焦げた紙切れ。第一紀503年にまで遡る、ほとんど読めない走り書き)

イズモサールはとてもいいことをする。感動。紙に書く手段を探す、燃えない紙を。見たか? 感動だ。イズモサールは炎のスキャンプを呼んで沢山燃やすが、それはいいことだ。デッドランドもたくさん燃やしている。イズモサールはさらに燃やす。イズモサールは貢献している。

イズモサールはもっといいことをする。炎のスキャンプだけに指揮させる。ルールを決めさせる。脳のないショークや精霊には掟を与える。頭が棘のドレモラが言うように「メエルーンズ・デイゴンの名誉のため」だ。イズモサールは知っている。イズモサールはよく聞いている。

イズモサールは定命の者が悪口を言うのを知っている。メエルーンズ・デイゴンには力がない。棘頭のドレモラに力がない。イズモサールには力がないと。イズモサールは精霊を率いている。イズモサールにはすごい力がある。

イズモサールは定命の者に見せたい。イズモサールはニルンに行って、精霊とショークを取ってくる。イズモサールは炎の精霊に乗りたい。精霊は背が高い。イズモサールも背が高くなりたい。

棘頭のドレモラは言う。「イズモサール、殺せ。定命の者にメエルーンズ・デイゴンの力を見せろ」と。イズモサールは笑う。イズモサールは見せている。言われなくても。

イズモサールは「潰せ」と言う。炎の精霊は潰す。イズモサールは「殺せ」と言う。炎のショークは殺す。イズモサールはとても大きくていいことをする。イズモサールは「燃えろ」と言う。炎だらけになる。家は燃える。定命の者が叫ぶ。定命の者が叫んで燃える。多くの破壊。多くの死と苦痛。定命の者の苦痛は笑える。

イズモサールは満足しない。もっとやりたい。火で溶けない鋭い石を見つける。イズモサールは石を拾う。イズモサールは燃えて叫ぶ定命の抜け殻を見つける。叫ぶ定命の殻はイズモサールに「お慈悲を」と言う。イズモサールは「お慈悲」を知らない。イズモサールは石で定命の口の筋肉を切る。定命の者はもう大きな言葉を言わない。イズモサールは定命の口の筋肉をショークに放り、ショークが燃えるのを見る。定命の者は叫ぶ。だがイズモサールは忘れない。イズモサールは火の手を定命の者の顔に置いて、定命の者が抜け殻に変わるのを見る。

イズモサールは定命の者のところに留まる。家が燃えるのを見る。デッドランドのような匂いがするのを待つ。そしてイズモサールは紙を探す。イズモサールは記録する。イズモサールの力を。メエルーンズ・デイゴンの力を。

定命の者には力がない。

コメント

スポンサーリンク