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書籍

今夜、また彼に会う

今夜また彼に会った。彼は小川の向こうにいたけれど、水に写っていたのは空にある月だけだった。私たちは泡立つ水を挟んで歩いた。でも、まるで隣で歩いているみたいだった。

目で見ただけの、触れたこともない人に、どうしてこんなに胸が高鳴るんだろう? どうして青い顔の見知らぬ人とちらりと会うためだけに、一日中夜を待ってしまうんだろう?

夫は平凡な、正直な人。ご飯を食べさせてくれて、暖かさと快適さをくれることは上手。私が夜何をしているのか、まったく疑っていない。でも、私は夫に嘘をついている。

どうしたらいいか分からない。自分にこんなことが起きるなんて、誰が想像しただろう?

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