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書籍

別れのメモ

お母さん、

これを読むころには私はもうそこにいないから、止めようとしても無駄よ。もう決めたことだから。先日の夜、酷い夢を見たの。生涯ずっと、ここアスワラの馬屋で馬の調教師を続け、死の間際になって間違っていたと気づいた。タムリエルは広いところで、面白い人や場所がいっぱいあるのに、夢の中では一つも見られなかった。

知っての通り、友人のナジャンが数ヶ月前にいなくなったんだけど、心配をかけないように本当のことは言わなかった。ナジャンはウィサード・ハンドという教団に入ったの。当時は頭がおかしいのかと思ったけど、最近夜中に帰って来て、向こうでの体験談を聞かせてくれた。気味の悪い仕事も多いし、あなたやおじいちゃんは私を非難するかもしれないけど、死者を蘇らせる仕事ってとても面白そうだと思った。

ナジャンは訓練でサタカラームへ連れていかれたみたい。そこで戦争の術に死霊術、他にも貴重な技をたくさん教わったそうよ。シルクのローブをたくさんもらって、いつかはウェイレストの街に連れて行ってもらえるんだって。ナジャンが私をハンドに誘ってくれて、この機会を逃すわけにはいかないと思った。

いつまでも愛してるわ。お母さん。どうか、私を許して。死霊術を身につけたら、もしかしたらお父さんを生き返らせに戻ってくるかも!

サマラ

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