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書籍

グレナンブラの亡霊

ジャン・ドゥゼイル著

グレナンブラは呪われているということで悪名高い。呪われているという意味を説明しなければならない。すべてのアンデッドが呪いの存在というわけではない。亡霊だけが呪いを引き起こすことができる。亡霊とは、私やあなたと同じようにかつては生きていた人々の霊魂のことだ。死んだときに去るのを拒んだ者達だ。

(少しでも死霊術の悪影響を感じたら、それは呪いではないので適切な権威に報告してもらいたい)

グレナンブラの者はみんな幽霊や亡霊、呪いに関する話を知っている。聞いてみればいい。

グレナンブラで最も呪いが強い場所はアルドクロフト北西の湿地であることは間違いない。ご存知のように、そこは第一紀にグレナンブリア湿原の戦いがあった場所だ。この戦いでアレッシア教団とディレニエルフの両者がほぼ同時に壊滅状態となった。そのような悲劇があったため、その場所には奇怪な力が充満することになった。その湿地を歩く旅人の多くが、遠くから戦いの音が聞こえたと訴えている。

グレナンブラで2番目に呪われている場所は、先程の場所と直接関係がある場所だ。その場所を取り囲んでいるキャス・ベドロードと埋葬塚が、グレナンブリア湿原の戦いで死んだ兵士の集団墓地として使われるようになった。濃霧が発生している時、その墓地には入り込まないほうが賢明だ。幽霊のような光とうめき声が報告されている。

デーニアの森林地帯は呪われていると考える人もいるが、実際は誤解に過ぎない。名高いガーディアンを含む多くの自然の霊魂が谷と森に住んでいる。彼らは人として生きていたことがないので、幽霊ではない。霊魂として生まれた存在なので、当然の敬意を持って扱われるべきである。

グレナンブラには封建時代の名残で田園地方に遺跡と城が点在しており、この場所に関する怪談話を知っている人はすぐに見つけることができるだろう。特に、バエルボーン・ロックとドレサン砦の遺跡には多くの伝説が残っている。

すべてのグレナンブラの呪われた場所の中でも、ウェストリーの村には最も注意してもらいたい。ウェストリーでは何らかの恐ろしい魔術的な出来事が起こり、そのせいでアンデッドがはびこる場所となった。危険なので、幽霊探しに行こうなどとは考えないでほしい。

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