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書籍

学びし者の到来、第10巻

第10巻

我々原初の魔術師は、何年もの間我々こそが英知の頂点であると考えていた。学びし者はわずかな日々で、我々は全生涯をただやみくもによろめいていたのだと明らかにした。

だが、その力にもかかわらず、彼女は苦しんでいる。彼女は自分自身を信用していない様子だ。保管庫が必要だと彼女は言う。今までで最高の魔法を使うために。彼女自身を上階に封じるために。定命の者を保護するために。タムリエル全体を保護するために。彼女の言う意味が私にはわかる。彼女は行く所どこにでも魔法を、美をもたらす。危険はほんの副作用だ。

学びし者は言う。原初の魔術師たちが彼女の呪文に習おうとしたら、わずかしか生き延びることはできないだろうと。しかし、イーリルとその臆病な友達とは異なり、我々のほとんどは彼女の手による死を大切に思っている。彼女の魔法の領域を押し広げるものは何でも。

私は彼女の計画について時間をかけて彼女と話をし、その可能性に心が震えた。彼女は何をしようとしているのか? 魔法の武装で上階を守ること? 私は彼女が召喚した武器を弄り回しているのを見た。以前、彼女ははっきりと戦うために魔法を求めたことがある。彼女は召喚した盾で上階を覆い隠そうとしているのか? 信じられないほどの代償を求め、非効率的だが、うまくいくだろう。

それとも、彼女は(私はこれを安易に書いているのではない)、ドラゴンの後ろに隠れようとしているのか? 衰弱したドラゴンの? 糸の上を渡り、そしてそれを切る。彼女自身を誰一人追うことのできぬ状況に包み込むために? そのような危険な冒険は、彼女の恐怖さえも明らかにするかもしれない。それは彼女が取り組んでいる魔法がどのようなものか明らかにするだろう。

でなければ、私は考えすぎているのだ。彼女は今まで遭遇した中で最も強力なソーサラーであるにもかかわらず、私に真似できぬ彼女の魔法のように率直だった。彼女が何を計画していようと、それは魔法の偉業となるだろう。そしてそれは我々を動かす。間違いなく。

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