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書籍

エセリアルのかけら

タネスのレディ・シンナバー著

多くの若い学生達は次元について、とっつきにくい分野だと考えている。同年輩のエリンヒルのファラスタスは利己的な議題で読者を遠ざけるが、私は最初に先入観のない具体的な実例を用いて説明すべきだと考えている。エセリアルのかけらを学べば、自然と次元について理解できるようになる。

読者も流星を見たことがあるだろう。これは、精神的次元であり魔法の源でもあるエセリアルの破片が排除されてニルンに落ちてくることで起こる現象である。落ちた場所に行けば2種類の物質、隕鉄と碧水晶が見つかるはずである。この両物質は並外れた魔力を秘めている。この本では、珍しい流星碧水晶に焦点を絞り、歴史の中での使用例とその様々な性質を見ていく。

第一紀初期までシロディールを支配していたエルフ、アイレイドは、このスカイストーンを幅広く使用していた。彼らは先進的な魔法の知識を活用して青色ウェルキンド石とヴァルラ石を作ることで、エセリアルの星光を利用し、マジカを貯蔵し、付呪物質に力を与え、消えることのない明かりを作り上げた。破壊魔法を封じ込めることもあり、自動化された防衛装置としてその役割を果たしていた。

この星の器の作成方法は現在失われている。アイレイドは流星碧水晶を複製してそれに付呪することで、相当数の星の器を作り上げた。新たなウェルキンド石やヴァルラ石の合成だけでなく、力を失った流星碧水晶の再生も今のところ成功していない。実験をしているとオリジナルの石が砕けて役に立たなくなってしまうことが頻繁に起こる。研究が上手く行かなかったり、アイレイド遺跡の危険な探索が必要となったりすることも珍しくない。

金色をしている現代のマロンド石とクランダ石は青色アイレイドの破片と似ている。ハイエルフの生産物か発見の一つであり、サマーセット諸島で最も多く見かける。マロンド石は再充填が可能なため、魔術師はこれをマジカの補充や、マジカの保管、付呪アイテムの充填に使用できる。クランダ石は明るい金色の光を発する。魔法効果を引き起こしたりマジカを保管できるが、使用したり空になったりすると砕けてしまう。

読者もエルフ文化を盲目的に称賛しているファラスタスの話はご存じだろう。彼はアルトマーがアイレイドの数々の秘密を解き明かして、それに改良を加えたと主張している。ファラスタスはそれだけでなく、彼らがマロンド石とクランダ石を小麦のように栽培していると考えているようだ。それよりも、現存しているアイレイドストーンと流星碧水晶を応用研究したことで、さらに信頼できる再充填方法を発見したとする説の方が筋が通っているだろう。

別の種類のエセリアルの破片であるスカイプリズムは、月が特定の並びになるとバラバラになってニルンに降り注いでくる。欠片を3つ集めると、未知の力によって銀色のプリズムを再形成し、融合によって解放された力を近くの物質に付与する。他のスカイストーンと同じようにこの石も比較的珍しく、研究のために見本を手に入れるのは容易ではない。空を起源にしているにも関わらずたびたび地下で見つかるが、これは地底に住む生物が光源として利用するために地下へと持ち込むからである。

十分な検証と研究が行われれば、この便利なアイテムの作成方法を解明できると考えている。そして次元を完全に理解できれば、その力を手に入れることも不可能ではないだろう。

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