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書籍

国境開放への拒否

シマーリーン上級公女アヴィネッセ

不測の女王は今もなお、急進的な思想を忠臣たちに押しつけており、それが原因で清浄で不屈の地は現在、あらゆる変化と悲しみに苦しめられています。他の種族を尊重し、アルトマーと同列に扱うという試みは、不自然なものでしかありません。ハイエルフが至高の存在であることは誰もが知るところであり、なぜ不浄で完全に正当性を欠いたこの宣言によって、その立場を弱めようとするのでしょうか? この不合理で非常に危険な宣言を撤回させるためであれば、シマーリーンの住人と上級公女は手段を選ばないことを知らせなければなりません。

なぜ私はサマーセットの清浄な性質を手放すことに異を唱えるのでしょうか? なぜなら、それが論理的に正しいことだからです! 十分な記録による裏づけがあることですが、アルトマーはこの世界を共有している下等種族に対して、あらゆる面で優れているのです。結局のところ、エドラまで先祖を辿れる者は他に存在しません。我々は自分たちの聖なる遺産を堂々と受け入れれば良いのです。他の種族とは違い、我々は神々の創造したものではありません、我々は彼らの子孫です。その遺伝的な繋がりは、エルノフェイから原初の神々、最初のアルトマーまで遡ることができます。このため、これだけでも、我々には純粋な血を守り、その完璧な聖なる故郷を保護する権利を与えられるべきなのです。

冒険好きな女王がさらなる証拠を求めるなら、我々の像や黄金の肌、生来の魔術的素質に注目すればいいのです。他の種族は知識の追及という点で、我々の足下にも及びません。彼らはそういった戦いに対して無防備なのです。タムリエルで最初に本物の文化を形成したのは我々であり、今でも全種族の中で最も文明化されています。この事実を覆すことはできません。我々は宗教、言語、建造物の基礎を築き上げました。その影響力は大陸全土で見られます。我々はこれだけのものを与えてきたのです。世界のほんの一部を独占することぐらいは許されるべきです。

我々は以上のような自明の事実だけでなく、惨めな下等種族たちのことも考えなければなりません。この素晴らしい文化と社会的風習には厳格さと能力が求められます、彼らに要求するのは残酷すぎると思いませんか? 彼らは我々の習慣と伝統に求められる精度を備えていないのです。彼らの無能を責めるべきでしょうか? それとも、彼らが到達できるような低い基準を設けて、欠けている部分を増強するべきでしょうか? 彼らは恐らく我々を残酷と考えるでしょう。見えざる門は閉じたままにしておくべきです、そうすればこれ以上お互いに悲しみ、苦痛を味わうことはありません。下等種族にサマーセットへの移住を許しても、彼らのためになりません。むしろその反対です、最後には彼ら自身が傷付くでしょう。

サマーセットの純潔を守りなさい。サマーセットを穢してはなりません。サマーセットはアルトマーだけのものです。それだけが正しいことなのです。

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